HP Pavilion Aero 13-be(G3/2023年モデル)実機レビュー

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Pavilion Aero 13-be(G3/2023年モデル)は、13.3インチ液晶搭載のモバイルノートPC。1kgを下回る957gという圧倒的な軽さを実現しています。HPノートPCのスタンダードに位置づけられるPavilionシリーズに属しています。

HP Pavilion Aero 13-beレビュー

【プロモーション/貸出機材提供:株式会社日本HP】

Pavilion Aero 13-beの主な特徴は次のとおり。

  • 957gという圧倒的軽さを実現
  • 13.3インチ液晶搭載のモバイルノートPC
  • 縦横比16:10パネルを採用
  • AMD Ryzen 7000シリーズプロセッサ搭載モデルを選択可能
  • 液晶表示が綺麗
  • 使いやすいキーボード
  • スタイリッシュなデザイン
  • セラミックホワイト/ピンクベージュの2つのカラーリングを用意

HP個人向けノートPCとしては初めて1kgを下回る軽さを実現。現在提供されているモデルはAMD Ryzen 7000シリーズプロセッサを搭載しており、コスパも高いので人気モデルです。

今回メーカーからPavilion Aero 13-be(セラミックホワイトとピンクベージュの2つのカラーリングモデル)をお借りできたので、ここではPavilion Aero 13-beの特徴・スペック・デザイン等について解説します。

【参考】Pavilion Aero 13-be動画

Pavilion Aero 13-be2000(2023年モデル/AMD Ryzen 7000シリーズプロセッサ搭載)に関する動画をYouTubeにアップしています。セラミックホワイトとピンクベージュの2つのカラーリングについて解説しています。

【参考】Pavilion Aero 13-bg(2024年モデル)を購入!

本モデル(2023年モデル)の後継となるPavilion Aero 13-bg(2024年モデル)を購入したのでレビュー動画をアップしました。

ここに記載されているスペック・構成・価格は記事執筆時点のものです。最新情報については必ずHP Webサイトでご確認ください。レビュー機はメーカーの貸出機です。

【レビュー機のスペック】
AMD Ryzen 7 7735Uプロセッサ/16GBオンボードメモリ/512GB SSD/AMD Radeon 680M グラフィックス (プロセッサに内蔵)(セラミックホワイトとピンクベージュとも同じスペック構成)
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1)1kgを切る軽量ボディ

Pavilion Aero 13-beの最大の特徴は軽さ。

セラミックホワイトモデルの重量を計測したところ、1kgを切る979gという軽さを実現(実測値)。

ピンクベージュの重量は実測値で991g。セラミックホワイトよりも、ちょっと重くなっていますね。

実際に持つと本当に軽い!

この軽さなら、自在に持つことが可能。

こんな風に指で支えても苦になりません。

脇に抱えて持ったところ。

重さが1kgを切ってくると、持ち歩くときの負担がすごく軽減されるんですよね。常に外に持ち歩いて使うモバイルノートPCを探しているのであれば、ぴったりです。

モデル名に付けられている「Aero」とは「空気」を意味します。空気のように軽やかなPCということなんでしょうか。

軽いので、こんな風に片手で持ちながら、片手でキーボード操作することも可能。

液晶の外枠(ベゼル)の狭いスリムベゼルデザインを採用。

指と比べると、その狭さがよくわかります。

4辺とも狭い4辺スリムベゼルデザインなので、非常にすっきりとしています。パネルを見ているときに、ベゼルの存在が気になりにくく、画面への没入度を高められます。

スリムベゼルデザインのおかげでボディがコンパクトに収まっています。上の画像はB5サイズのノートと比べたところ。

ボディがコンパクトだと、扱いやすくていいですね。

厚さは最薄部で16.9mm、最厚部で18.9mmとなっており、スリムなボディを実現しています。凸凹のないフラットなデザインなので、すっきりとした印象を与えます。

このぐらいスリムだと非常に掴みやすいですね。

ボディはコンパクト/スリム、しかも軽量なので、気軽に持ち運ぶことができると思います。

さっと持ちあげて気軽に移動することが可能。

コンパクトなので置き場所に困ることは少ないと思います。

膝の上に置いて使用する際も、ボディが足の幅からそんなにはみ出しません。

ボディの左右の幅がそれほどないので、ビジネスバックからの取り出しもスムーズ。

ディパックからもストレス無く取り出せます。ディパックに入れて背負うと、ほとんど重さを感じないですね。どこへでも持ち歩けそう。やっぱりボディが軽いといいなあ。

モバイルノートの場合、持ち出すことが多いので、ボディの頑丈さが気になりますが、本モデルは堅牢性の高いボディを採用。

天面耐圧試験で300kgの負荷をクリア。満員電車ではおよそ100kgfの圧力がかかると言われており、約3倍の強度があるので安心して持ち運ぶことができますね。

天板部を押してもあまりべこべこしません。

片手だけで持ってもボディのよじれ等を感じることはありません。これなら安心して外に持ち出せると思います。

2)洗練されたデザイン(ホワイト/ピンクモデルを用意)

カラーリングはセラミックホワイトとピンクベージュを用意。

先代モデルの天板部中央には、円内にHPが置かれたロゴが使われていましたが(上の画像は先代モデル(Pavilion Aero 13-be1000))

本モデルではロゴが上位ブランドのみに許されるプレミアムロゴに変更されました。

より洗練された印象を与えます。

セラミックホワイトは非常に鮮やかな白色で清潔感があります。

引っ掻き傷に強いAED加工(アニオン電着塗装)が施されています(ピンクベージュには施されていません)。触るとサラサラしていて、指紋が付きにくく、汚れも付着しにくいです。陶器のような質感なので、触っていて心地いいですね。

キーボードおよび周辺部もホワイト。

底面部もホワイト。ボディ全体がホワイトで包み込まれているようなイメージ。

背面部中央には「Pavilion」のロゴが印字されています。

シンプルながら上質なデザインです。チープさ、野暮ったさはまったく感じないですね。

家のどこに置いても違和感なく溶け込んでくれます。

こちらはピンクベージュ。

写真だとちょっとグレーっぽく見えますが、実物は淡いピンク色で、ちょっとお洒落な感じの仕上がり。

ホワイトがマット調の仕上がりなのに対し、ピンクベージュは、光沢感がありますね。

煌びやかな印象です。

キーボードと

その周囲、

底面部もピンクで統一されています。

ピンクベージュの方が、タイピングしているときキートップのフォントが少し見づらく感じるので、 バックライトを点灯させた方が使いやすいかもしれません。

ホワイトの方は、フォントは見やすいです。

以前、HP担当者の方に話を聞いたところ、10~20代の女性にはピンクベージュが人気で、

男性および10~20代以外の世代の女性にはセラミックホワイトが人気とのことでした。

3)スペックをチェック

Pavilion Aero 13-beの主なスペックをチェックします。以前はAMD Ryzen 5000シリーズプロセッサ搭載モデル(be1000)が用意されていましたが、最新モデルはAMD Ryzen 7000シリーズプロセッサ搭載のPavilion Aero 13-be2000です。2つのモデルのスペックを並べています。

パッケージ HP Pavilion Aero 13-be1000 【最新モデル】
HP Pavilion Aero 13-be2000
カラーリング セラミックホワイト/ピンクベージュ
OS Windows 11 Home/Windows 11 Pro Windows 11 Home
ディスプレイ 13.3インチワイド・WUXGA非光沢・IPSディスプレイ
(1920×1200 / 最大1677万色)
タッチパネル -
CPU AMD Ryzen 5 5625U
AMD Ryzen 7 5825U
AMD Ryzen 5 7535U/
AMD Ryzen 7 7735U
メモリ 8GB オンボード (3200MHz,DDR4 SDRAM)/
16GB オンボード (3200MHz,DDR4 SDRAM)
8GB オンボード (6400MHz,LPDDR5 SDRAM)/
16GB オンボード (6400MHz,LPDDR5 SDRAM)
ストレージ 256GB SSD (PCIe NVMe M.2)/
512GB SSD (PCIe NVMe M.2)
光学ドライブ なし
グラフィックス AMD Radeon グラフィックス (プロセッサに内蔵) AMD Radeon グラフィックス (プロセッサに内蔵)
インタフェース HDMI出力端子×1、SuperSpeed USB Type-A 5Gbps ×2、 SuperSpeed USB Type-C 10Gbps ×1 (USB Power Delivery、DisplayPort 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1
バッテリ駆動時間 最大11時間 最大12時間
寸法 約298 x 209 x 16.9 (最薄部)-18.9 (最厚部) mm
重量

約957g

CPU

CPUはAMD Ryzen 7000シリーズのAMD Ryzen 5/Ryzen 7プロセッサ搭載モデルを選択可能。

CPU AMD Ryzen 5 5625U 【be2000搭載】
AMD Ryzen 5 7535U
AMD Ryzen 7 5825U 【be2000搭載】
AMD Ryzen 7 7735U
コアの数 6 6 8 8
スレッドの数 12 12 16 16
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 4.30GHz 4.55GHz 4.50GHz 4.75GHz
L2キャッシュ 3MB 3MB 4MB 4MB
L2キャッシュ 16MB 16MB 16MB 16MB
TDP 15W 28W 15W 28W

パフォーマンス面ではAMD Ryzen 5 < Ryzen 7となります。コア数もRyzen 7の方が多いので、マルチタスクを実行する際に、より高速に処理できます。

レビュー機にはAMD Ryzen 7 7735Uプロセッサが搭載されています。

メモリ

メモリは8GB/16GB搭載モデルを選択可能。本モデルのようなモバイルノートPCの場合、画像/動画編集などのヘビーな作業を行うことはあまりないと思うので、負荷が軽めのタスクがメインであれば8GBのメモリ容量でも足りるシーンが多いでしょう。

パフォーマンス/快適さにこだわりたいのであれば16GBメモリ搭載モデルがおすすめ。

メモリ容量   説明
8GB  


快適
一般的なタスク(Web閲覧/メール/ビジネスアプリの操作/動画再生)であれば、それほどストレスなく処理できるレベルのパフォーマンスを確保できると思います。
16GB 負荷のかかる処理を快適に実行したい場合には、16GB以上のメモリを積むことをオススメします。

オンボードメモリのため、購入後に増設等のカスタマイズ作業を行うことはできません。

パッケージ HP Pavilion Aero 13-be1000 HP Pavilion Aero 13-be2000
CPU AMD Ryzen 5 5625U
AMD Ryzen 7 5825U
AMD Ryzen 5 7535U/
AMD Ryzen 7 7735U
メモリ 8GB オンボード (3200MHz,DDR4 SDRAM)/
16GB オンボード (3200MHz,DDR4 SDRAM)
8GB オンボード (6400MHz,LPDDR5 SDRAM)/
16GB オンボード (6400MHz,LPDDR5 SDRAM)

AMD Ryzen 7000シリーズプロセッサ搭載モデルでは、DDR5規格のメモリを採用。DDR4に比べてアクセス速度のアップが見込まれます。

ストレージ

高速アクセス可能なSSDを搭載。HDD搭載モデルは用意されていません。

容量は256GB/512GB搭載モデルを選択可能。価格重視なら256GBですが、空き領域を常にチェックしたくない人や大容量データを扱う人は512GBがおすすめ。

  価格 アクセス速度 耐衝撃性 静音性 重量
HDD
従来から使われていたストレージ。大容量化が進み、SSDと比べて安価で大容量のデータを保存できます。ただし、データ転送速度はSSDよりも遅いです。
SSD
HDDよりもデータ転送速度が圧倒的に速いため、全体的なパフォーマンス向上につながります。ただし、HDDと比べて高価なため、同じ価格だと少ない容量しか積めません。

レビュー機には512GB SSDを搭載。

使用開始時のストレージ残量は427GBでした(残量は、構成等によって異なると思うのであくまで参考程度にしてください)

グラフィックス

CPU内蔵タイプのグラフィックスを搭載。描画処理能力の高いカードタイプのグラフィックス搭載モデルは選択できません。なので描画処理能力を必要とする動画/写真のヘビーな編集作業などをサクサク快適にこなすのは難しいと思います

最近はCPU内蔵グラフィクスの性能もアップしているので、僕的には、モバイルタイプとしては十分なレベルのスペックだと思います。

4)パッケージ別のスペックをチェック

Pavilion Aero 13-beのパッケージ別のスペックをチェックします。

【be2000(AMD Ryzen 7000シリーズプロセッサ搭載)で用意されているパッケージ】
モデル スタンダードG3 スタンダードプラスG3 パフォーマンスG3
OS Windows 11 Home
CPU AMD Ryzen 5 7535U
AMD Ryzen 7 7735U
メモリ 8GB 16GB
ストレージ 256GB SSD 512GB SSD
公式サイト キャンペーン価格(税込) 完売 【快適パソコンライフ!】
119,800円~
【快適パソコンライフ!】
134,800円~

(*価格は2024/9/2時点(税込))

スタンダード/スタンダードプラス/パフォーマンスの3つのモデルが用意されています。スペックが異なるのは、CPU/メモリ容量/SSDの容量の3つ。

価格重視ならスタンダードモデル。Ryzen 5+8GBメモリ+256GB SSDの構成となりますが、モバイルPCで一般的に行うライトなタスク(Web閲覧/動画再生)であれば、それほどストレス無く処理できるレベルのパフォーマンスを確保できると思います。

スタンダードではちょっと物足りないと考えるのであれば、スタンダードプラスモデルが候補になります。スタンダードプラスは、メモリ/ストレージ容量が倍となるため、大幅に使い勝手が良くなります。

価格を重視しつつ、利便性も高められる、このパッケージが僕のおすすめです。

スタンダードプラスとパフォーマンスの違いはCPUのみ。メモリ/ストレージ容量は同じです。

性能にこだわるのであればAMD Ryzen 7プロセッサを搭載したパフォーマンスモデルがおすすめ。

5)パフォーマンスをチェック

Pavilion Aero 13-beのパフォーマンスをチェックしてみました。レビュー機のスペックは次のとおり。

【パフォーマンスモデルG3】

AMD Ryzen 7 7735Uプロセッサ/16GBオンボードメモリ/512GB SSD/AMD Radeon 680M グラフィックス (プロセッサに内蔵)

CPU CINEBENCH R23のCPU(マルチコア)のスコア
インテルCore i7 1260P 9651pts
AMD Ryzen7 7730U 9062pts
AMD Ryzen7 7735U
(レビュー機に搭載)
9036pts
AMD Ryzen7 5825U 8642pts
インテルCore i5 1240P 8374pts
インテルCore i7 1355U 8540pts
AMD Ryzen 5 7530U 7303pts
インテルCore i5 1335U 7164pts
AMD Ryzen5 5625U 7058pts
インテルCore i5 1235U 6817pts
インテルCore i7 1255U 6751pts
インテルCore i3 1215U 5744pts
AMD Ryzen 3 7320U 4854pts
*実際に計測した中で最も高いスコアを掲載

CINEBENCHでCPUのスコアを計測。スタンダードPCに搭載されることの多い他のCPUと比べても、比較的高いスコアを記録しています。

負荷が軽めのゲーム「ドラゴンクエストX」のベンチマークソフトを実行してみました。スコアは次のとおり。

画質 解像度 スコア 評価
最高品質 1920×1080 8644 とても快適

負荷が中程度のゲーム「ファイナルファンタジー14 漆黒の反逆者」ベンチマークソフトの結果は次のとおり。

画質 解像度 スコア 評価
標準品質(ノートPC) 1920×1080 7291 非常に快適
高品質(ノートPC) 1920×1080 5734 とても快適
最高品質 1920×1080 4422 快適

重い負荷がかかるゲーム「ファイナルファンタジー15」のベンチマークソフトの結果は次のとおり。

画質 解像度 スコア 評価
軽量品質 1920×1080 3341 普通
標準品質 1920×1080 2640 やや重い

重い負荷がかかると、快適動作は難しいですが、負荷が中程度くらいまでのタスクであれば、ある程度快適に使える、ということがわかります。

モバイルPCなので、負荷の重いタスクをこなすケースは少ないことを考えれば、個人的には十分なスペックだと思いますね。

Ryzen 7000プロセッサ内蔵グラフィックスは、CPU内蔵タイプとしては性能が高めなので、実際にネットを見る、動画を再生する、といった負荷が軽めの処理の場合、 ストレスを感じるシーンはほとんどありませんでした。

6)特徴/使い勝手をチェック

Pavilion Aero 13-beの特徴・使い勝手をチェックします。

リフトアップヒンジ採用

カバーを開くと背面部が接地するリフトアップヒンジを採用。机とボディの間にスペースを確保できるため、効率的なエアフローを確保できます。

背面部が接地しますが、そのとき背面部にキズがつかないよう、小さな突起が設けられています。細かいところまで配慮されていますね。

リフトアップヒンジのおかげでキーボードに傾きが出るため、タイピングしやすくなります。

背面部に通気孔を配置できないため、キーボード面の一番奥に通気孔が配置されています。

液晶は上の画像の角度まで傾けることが可能。

搭載している端子類

Pavilion Aero 13-beで利用できる端子類は次のとおり。

  • HDMI 2.0出力端子×1
  • SuperSpeed USB Type-A 5Gbps ×2
  • SuperSpeed USB Type-C 10Gbps ×1 (USB Power Delivery、DisplayPort ・1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)
  • ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1

軽量モデルの場合、軽さを追求するあまり、性能や端子類にしわ寄せがくるケースがありますが、Pavilion Aero 13-beでは、そうしたしわ寄せはあまり感じません。ただし、SDカード/mciroSDカードリーダーは非搭載なので、SDカードを多用する人は、別途アダプタを用意する必要があります。

【USB端子の種類/場所】
USB端子 個数/場所 最大転送速度
USB Type-A 2個/右側面部・左側面部 5Gbps
USB Type-C 1個/左側面部 10Gbps

搭載されているUSB端子は全部で3個。従来からあるType-A端子が2つ、前後の向きのないType-C端子が1つです。

【USB Type-C端子の仕様】

USB Type-C端子は、DisplayPort/PowerDeliveryに対応しています。なので外部映像出力や給電に利用することが可能。対応するモバイルバッテリーを用意すれば、ACアダプタを持ち歩かなくても、外出先でモバイルバッテリーから充電できます。

USB Type-C 本モデルでの対応 備考
Alt Mode-DisplayPort 外部映像出力可能 Alt mode対応のUSB Type-Cケーブル必要
PowerDelivery対応 受給電可能 高速充電可能
Thunderbolt 4 最大40Gbpsで転送可能 × Thunderbolt 4対応機器と接続する必要あり

Thunderbolt 4には非対応です。

映像出力

映像出力端子として、HDMI端子とUSB Type-C端子が利用できます。

27インチモニタと接続したところ。

USB Type-C入力端子を搭載したモニタを用意できるのであれば、USB Type-Cケーブルで接続するだけで外部出力することができます。

また対応するモニタと接続すれば、USB Type-Cケーブル1本接続するだけで外部映像出力に加え、充電も実行することができます。

ただし、充電も実行するには、モニタ側の最大対応電源がPCの電源を上回っている必要があります。Pavilion Aero 13-beの場合、65W型のACアダプタを採用していますが、今回使用しているモニタは最大65Wの電源を使用できるため、充電可能です。

USB Type-CとHDMI端子をそれぞれ14インチモバイルモニタ、4K 27インチモニタに接続したところ、

3画面同時出力することが可能。

HDMI端子/USB Type-C端子のいずれで4Kモニタに接続した場合でも、4K(3840×2160ドット)の解像度で出力することができました。

起動時間

起動時間(電源ボタンを押してからデスクトップ画面が表示されるまで)を計測してみました。

1回目→13.38秒/ 2回目→13.59秒/ 3回目→13.41秒

約14秒で起動可能。そんなに起動時に待たされる感じがないので、ストレスなく使い始めることができます。

バッテリ駆動時間

HP Webサイトの製品ページのスペック表にはバッテリ駆動時間が「最大約12時間(MobileMark 2018にて計測した数値)と明記されていますが、実際に計測してみました。

[設定]
ディスプレイ輝度:80/電源モード:バランスに設定した状態
条件1)基本的に何もしない
条件2)YouTubeの動画を標準サイズで再生しつつ、Web閲覧/テキスト入力などの操作を行う

条件1
条件2
1時間経過したときのバッテリ使用量
11%
13%
推定バッテリ駆動時間
約9.1時間
7.7時間

*バッテリ駆動時間は、構成/使用状況等によって大きく異なると思うので、あくまで参考程度にしてください。

*推定バッテリ駆動時間は1時間経過したときのバッテリ使用量をベースに単純計算で算出

条件1の何もしない状態で約9.1時間、条件2の動画再生した状態で約7.7時間バッテリが駆動する計算です。すごくバッテリが持つ感じではありませんが、モバイルPCとしては一般的なレベルを 確保していると思います。

Webカメラ

パネル上部にWebカメラを配置。

実際にレビュー機のカメラで撮影した画像です。

約92万画素のカメラなので画質は高画質とは言えず、それなりです。画質にこだわるなら、外付けのWebカメラの使用を検討してみるといいかもしれません。

カメラ使用時には、右横のステータスランプが点灯します。カメラを使わない時にカメラを隠すシャッター機能は非搭載です。

指紋認証

Windows Hello 指紋認証センサーを搭載しているため、安全かつスムーズにログインできます。指紋認証だから、マスクをしていても利用可能。顔認証機能は非搭載です。

WiFi6対応

WiFi6(IEEE802.11 ac)規格に対応。対応するネット環境を構築していれば、より高速なネット接続が可能です。

規格 周波数 最大通信速度
IEEE802.11a 5GHz 54Mbps
IEEE802.11ac 5GHz 6.9Gbps
IEEE802.11ax(WiFi6) 2.4GHz/5GHz 9.6Gbps

なお、SIMカードトレイは用意されておらずLTE通信には非対応です。SIMカードが使えれば、WiFi環境を探さなくてもネットに気軽に接続できるので、外出先での利便性が大幅に向上するのですが・・・

OMEN Gamin Hubを同梱

Pavilion Aero 13-beはゲーミングPCではありませんが、レビュー機には、OMEN Gamin Hubツールが同梱されています。このツールの「システムモニター」を使えば、CPU/RAMの使用率、ネットワーク速度など、マシンの使用状況をチェックすることができます。

排熱・騒音

【負荷が軽めのタスク実行時】

Web閲覧/動画再生といった、負荷が軽めのタスクを実行しているとき、ファンの回転音はほとんど気になりません。熱も気になりません。

アプリの騒音計で計測したところ、Webブラウザでネットを見ている状態で17dB程度。「息の音」ぐらいのようです。

【ベンチマーク実行時】

負荷のかかるベンチマーク実行時は、ファンの回転数が上がり、すこしファンの風切り音が大きくなり、「シャー」という音が聞こえてきますが、「ちょっと音がするな」という印象で、すごくうるさく感じることはありませんでした。

FF14 漆黒の反逆者ベンチマーク実行時のファンの音をアプリの騒音計で計測したところ、約30DB。「ささやき声」ぐらいらしいです。

(*アプリの騒音計は正確でない可能性があります)

またベンチマーク実行後、通気孔のある底面部を触ってみましたが、熱くて触っていられないほどの熱さは感じませんでした。ちょっと温まっているぐらいです。キーボード表面も温かくなり、こちらの方がちょっと温度が高く感じました。特にキーボード左側が温かくなります。ただし、熱いという感じではないですね。妻にも触ってもらいましたが、温かいと熱いの中間ぐらい、という感想でした。

スリム/軽量ノートPCですが、排熱設計はしっかりしているほうだと思います。

(*あくまで使用した範囲における個人的感想です。受け止め方には個人差があると思います。音/熱は、マシン構成、使用状況、環境、負荷等によって異なる可能性あるので参考程度にしてください)

サウンド

北欧の老舗オーディオメーカーBang&Olufsenと共同で開発したサウンドシステムを採用。

スピーカーは底面部に配置されています。

2つのスピーカーを搭載したデュアルスピーカーシステムです。

この部分にスピーカーが配置されていると、机に音が反射する形になり、広がりが出ます。

実際に音楽を聴いてみましたが、ちょっとカシャカシャする印象を受けますね。低音部の響きもちょっと足りないかな。全体的に、すごく高音質という感じはないですが、スリム/軽量ノートPCなので、高音質を求めるのはちょっと厳しいかも。個人的にはこのクラスのノートとしては、妥当なレベルの音質を確保していると思います。バックグランドで音楽を聞く分には特に問題ないと思います。

同梱されるB&O Audio Controlを使えば、オーディオ設定を変更できます。

7)各パーツをチェック

Pavilion Aero 13-beの各パーツをチェックします。

パネル

【Pavilion Aero 13の液晶パネルの主なスペック】
モデル名 Pavilion Aero 13の液晶パネル
パネル 13.3インチ/IPS/16:10
最大解像度 1920×1200ドット
光沢/非光沢 非光沢
タッチパネル 非タッチパネル
その他 Flicker Freeテクノロジー採用
【13.3インチ採用】

1kgを切るモバイルノートPCということで、コンパクトサイズの13.3インチパネルを搭載。

27インチモニタと並べてみました。比べるとかなり小さく感じますが、13.3インチパネル単体で見たときに小さすぎるという印象はないですね。

【縦横比16:10/最大解像度1920×1200ドットのパネルを搭載】

一般的なパネルに用いられる16:9のディスプレイではなく、16:10のパネルを搭載。最大解像度は1920×1200ドット。16:9のディスプレイの場合、最大解像度は1920×1080ドットなので、Pavilion Aero 13-beの方が縦方向の表示領域が10%広く、ディスプレイを見るときのスクロール数を減らすことができます。

16:9の13.3インチパネルを搭載したノートPCと比較してみました。

右がPavilion Aero 13-beで、表示領域が縦に広くなっているのがわかります。

推奨値は拡大率150%。この拡大率だと文字が大きくて見やすいのですが、表示領域が狭くなってしまうのでちょっと作業しづらいですね。

拡大率125%にしてみました。これなら、文字が大きめで読みやすいうえ、150%と比べて、表示領域も広いです。

拡大率100%。人によっては小さすぎて見づらく感じるかもしれませんが、僕的には100%でもストレスはあまり感じません。複数のウィンドウを並べて表示できるため、作業効率をアップできます。

【IPSパネル搭載】

IPSパネルを搭載。

  メリット デメリット
TN
  • 価格が安い
  • 応答速度が速い
  • 色表現が淡い
  • 青みがかった表示
  • 視野角が狭い
VA
  • コントラスト比が高い
  • 黒の表現いい
  • 色表現がそれほど良くない
  • 視野角がそれほど広くない
IPS
  • 色表現が優れている
  • 視野角が広い
  • 価格が高い

表示が綺麗で、色表現も鮮やか。動画を視聴してみましたが、黒もしっかりめに表現されて、引き締まった映像です。臨場感があって見ていて楽しいですね。映像の世界に引き込まれます。精細感も高め。

自分で撮影した写真を映し出してみました。赤色が鮮やかで細かいところまでしっかり描写されています。

またムラがなく、均一的に表示されます。

IPSパネル搭載の24インチモニタと比べてみましたが、見え方に大きな差はありません。

視野角も広めで、斜め方向から見ても見え方の変化をほとんど感じません。

明るいパネルを採用しているため、鮮やか表現が可能。

周りが明るくても液晶表示が暗く感じることはないと思います。

最大輝度に設定すると、直射日光がパネルに当たっても、個人的には見づらく感じませんでした。

本当に「これ本当にモバイルノートPCのディスプレイ?」というぐらいの綺麗さです。

【非光沢パネル】

非光沢パネルを採用しているため、照明などの映り込みが発生しにくくなっています。長時間見続けたときに目の負担を軽減することが可能。

チラつき防止機能であるFlicker Freeテクノロジーも採用しています。

  メリット デメリット
光沢パネル
  • 色の表現が鮮やかなので、映像/画像を楽しめる
  • 照明など、周りの物の映り込みが発生しやすい。
  • ぎらつきが多いので、長時間見続けた時の目への負担が大きい
非光沢パネル
  • 映り込みが発生しにくいので、いちいちディスプレイの角度を調整しなくてもいい
  • ぎらつきが少ないので目への負担が軽い
  • 光沢パネルと比べて、色の表現が淡い感じになる

タッチパネルは非搭載です。

キーボード

個別のキーが独立したセパレートタイプを採用。

コンパクトボディのため、左上の半角/全角キー、一番下の段のCtrlキーやFnキーなどが少し小さめのつくりになっています。

テンキーは非搭載。

Enterキーの右横に一列キーが配置されている、HP独自のキー配列を採用しています。慣れないうちは、Enterキーを押そうとして、誤って右端のキーを押してしまうことがあるかもしれません。

個人的には、この右端のキーは取り去ってくれた方が、キーボードの操作性が上がってうれしいんですが・・・

頻繁に利用するEnterキーは標準サイズで押しやすいと思います。

キートップは少しつるつるしていますね。なのでキー間を移動しやすいです。

打鍵感はやわらかめ。 軽く押せば反応してくれます。固めの押し心地がいい人はちょっと物足りないかも。ただし、多少は反発してくれるので、このあたり個人的好みで評価が変わるかもしれないですね。

個人的には、打鍵音はそれほど大きく感じませんでした。

キーストローク(キーを押し込む深さ)は1.3mm。スリムノートPCなので、標準的なノートPCのキーボードと比べるとちょっと浅めです。

ただ、実際にキーボードを使っていると、結構しっかり押し込めるイメージ。キーストロークが浅すぎて押し込めない、という印象は受けませんでした。

キーピッチ(キー間の距離)は18.7×18.4mm。

フルサイズのキーボード(19mm)よりも少し狭くなっていますが、これぐらいの差であれば、それほど窮屈な感じはしません。

コンパクトさ/軽さにこだわったモバイルノートPCですが、キーボードのつくりに妥協している感じは受けないですね。しっかり作り込まれているため、タイピング時にストレスを感じるシーンは少ないです。

キーボードにはホワイトのバックライトを装備しているので、暗い環境でも快適なタイピングが可能です。

明るさは2段階の設定が可能。明るさを強にすると、結構明るく照らしてくれます。

ピンクベージュよりもセラミックホワイトのバックライトの方が明るい印象を受けます。

F4キーで、オン/オフ、明るさの切り替えを実行できます。

キーボード右上の、ファンクションキーの列に電源ボタンが配置されています。電源がオンの状態で、ホワイトのランプが点灯。

この位置に電源ボタンがあると、タイピング中に誤って電源ボタンを押すことがありますが、ボタンが固めのため、軽く押した位では反応せず、誤動作しにくいと思います。

タッチパッド

このクラスのノートPCとしては、タッチパッドは大きめ。

表面がすごくすべすべしているので指を移動させやすいですね。ストレス無く使うことができます。

クリックボタンが一体となったタイプを採用しています。

クリックボタン部分はしっかりめに押し込む必要があります。クリック音は少し大きめ。

このタイプのタッチパッドは、クリックボタン部分が上手く反応してくれないケースがあるので、必要に応じて外付けのマウスの使用を検討してみるといいかもしれません。

パームレスト部分を触るとさらさらしています。

左側面部

写真左から順に、HDMI 2.0出力端子、SuperSpeed USB Type-A 5Gbps、SuperSpeed USB Type-C 10Gbps (Power Delivery、DisplayPort 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポートが配置されています。

端子類は背面部ぎりぎりに配置されていますね。

本体スリム化のため、USB端子は、接続時にフタを押し広げて使うタイプです。いちいち手で広げる必要はありません。そのままUSBデバイス/ケーブルを押し当てれば接続できます。

左側面部のすべての端子類にケーブル・デバイスを接続したところ。

右側面部

写真左から順に、SuperSpeed USB Type-A 5Gbps、バッテリーステータスランプ、電源コネクタが配置されています。

こちらのUSB端子も押し広げて使うタイプです。

右側面部のすべての端子類にケーブル・デバイスを接続するとこんな感じ。

左右の側面部のすべての端子類にケーブル・デバイスを接続してみました。

前面部

前面部に端子類は配置されていません。

前面部はΣ型フォルムを採用。エッジ部分をΣ型にすることで、 指が引っ掛かりやすくなり、

カバーをスムーズに開くことができます。

ゆっくりとであれば片手だけでカバーを開け切ることができます。開けるときにいちいち両手を使わなくていいのはすごく便利です。

背面部

背面部には端子類は配置されていません。

底面部

真ん中に通気孔、左右にスピーカーを配置。

8)同梱物をチェック

Pavilion Aero 13-beの同梱物をチェックします。

ACアダプタと電源ケーブルに加えて、コンセント部分のみのパーツも同梱されています。

ACアダプタと電源ケーブル。ACアダプタには結束用のバンドが付いており、ケーブルを束ねることができます。

ACアダプタは片手で握れるサイズ。

ちょっと厚みがあります。

65w型のACアダプタを採用。

接続端子には、L型コネクタが用いられています。

右側面部の一番奥にある電源コネクタに接続して充電します。L型コネクタなので、接続時に必要なスペースを最小限に抑えることができます。

電源ケーブルは、引っかけたりしたときに破断しないようしっかりめのつくりになっています。

電源ケーブルとACアダプタの合計重量は315g。

前述したようにコンセントのみのパーツが同梱されているため、持ち歩くときに軽量化することができます。

当然ケーブルの長さは短くなりますが・・・

コンセントのみのパーツとACアダプタの合計重量は245g。電源ケーブルを持ち歩くときと比べて70g軽量化できます。

セットアップ手順、各パーツ名称などを示したペーパーも同梱されています。

まとめ

Pavilion Aero 13-beの特徴

以上、Pavilion Aero 13-beの特徴について解説しました。まとめると次のとおり。

  • 957gという圧倒的軽さを実現
  • 13.3インチ液晶搭載のモバイルノートPC
  • 縦横比16:10パネルを採用
  • AMD Ryzen 7000シリーズプロセッサ搭載モデルを選択可能
  • 液晶表示が綺麗
  • 使いやすいキーボード
  • スタイリッシュなデザイン
  • セラミックホワイト/ピンクベージュの2つのカラーリングを用意

1kgを切る軽さを実現しているのが最大の特徴。軽いので、外に気軽に持ち出して、場所の制約を受けず作業できます。

デザインも良く、AMD Ryzen 7000シリーズプロセッサを搭載することで高いコスパを実現しています。1kgを切っている他のモバイルPCよりも、お値打ち感が高いので、価格面を重視したい人におすすめ。

性能も高く、パネル表示も綺麗なので、使い勝手に妥協したくない人にも魅力的に映ると思います。

僕的には、非常に完成度が高いうえに、妥当な価格設定なのでモバイルノートPCとしてイチオシのモデルです。大学生や外出の多いビジネスマンなど常にPCを持ち歩きたい人はもちろん、家の中の好きな場所でPCを使いたい人にも是非推奨したいです

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