OMEN X by HP Desktop 900-200jpレビュー

OMEN X by HP Desktop 900-200jpは、ゲームを快適に楽しめるよう設計されたHPゲーミングシリーズOMENのデスクトップ(→OMENゲーミングPCシリーズの一覧はこちら)。

OMEN X by HP Desktop 900は最上位モデルに位置づけられており、ゲームを堪能できるよう圧倒的なパフォーマンスを発揮できる構成になっています。

OMEN X by HP Desktop 900の大きな特徴をまとめると次のとおり。

• 立方体の形状
• 10コア搭載のインテルプロセッサ搭載モデルを選択可能
• 優れた冷却システムを搭載
• カスタマイズ可能なネオンを配置
• 側面部が透明で中が見られる

ここでは、OMEN X by HP Desktop 900-200jpの特徴、スペック等について詳しく解説したいと思います。

(追記:プロセッサ/グラフィックスの性能がアップした後継モデルのOMEN X by HP Desktop 900-280jp が登場しました。本モデルの販売は終了していますが、後継モデルとデザイン・構成は共通している部分が多く、参考になると思います)

HP公式Webサイトの製品ページを確認するOMEN X by HP Desktop 900-280jp(後継モデル)

• 目次
• 1)立方体の形状
• 2)ハイパフォーマンスなスペック
• 3)フロントパネルにイルミネーションを配置
• 4)OMENコントロールセンターでさまざま設定が可能
• 5)各パーツをチェック
• 6)簡単に筐体内部にアクセス可能
• まとめ

*ここに記載されているスペック・構成・価格は記事執筆時点のものです。最新情報については必ずHP Webサイトでご確認ください。レビュー機はメーカーの貸出機です。

OMEN X by HP Desktop 900-200jpで最も特徴的なのがその形状。立方体の形をしており、サイコロのようです。

こうした形のマシンというのはなかなか見かけないですね。

両サイドのスタンドでボディを支える形になっています。

ぱっと見たところ、ちょっと心許ない感じもしますが、多少本体を揺らしてもぐらつくことはありません。

この形にすることにより、排熱がしやすくなります。下方向から吸気し、上の方から排気するしくみです。

ボディはすごく大きいです。雑誌と比較してみるとこんな感じ。

重量は約25.3kg。成人男子でなんとか持ち上げることは可能ですが、持ち運ぶのはちょっと難しい。二人で持ち運ぶ必要があると思います。

24インチモニタに接続したところ。ボディの大きさがよくわかると思います。

イベントでOMEN X by HP 35 Curved Displayと接続されていました。35インチ液晶搭載の大型モニタですが、OMEN X by HP Desktop 900-200jpと比べるとそんなに大きく感じないですね。つまり、それだけOMEN X by HP Desktop 900-200jpが大きいということです。

OMEN X by HP Desktop 900は、マシンに負荷のかかる3Dゲームを快適に楽しめるよう設計されたマシンだけあって、非常に高いパフォーマンスを発揮できるスペック構成になっています。主なスペックは次のとおり。

ハイパフォーマンスとエクストリームモデルの2つのモデルが用意されており、主な違いは搭載しているプロセッサとグラフィックスをSLI構成にするかどうかという点です。

インテル Core i7-7740Xプロセッサは4つのコアを搭載していますが、Core i9-7900Xではなんと10個のコアを搭載。

上はパフォーマンスモニタのCPU画面。コアが10個あり、論理プロセッサ数は倍の20個あるのがわかります。

コア数が多ければ多いほど、同時に処理できるタスク数が増えるため、マルチタスク性能が向上します。ゲームをしながら、ストリーミング動画をアップロードしたりすることが可能。ゲームをしながら他の作業もしたい人でも安心です。

メモリは64GB。ストレージは512GB M.2 SSD＋ 3TB ハードドライブのハイブリッド構成。SSDには速度の速さで定評のあるSamsung製のSSDを搭載しています。

ゲーミングPCシリーズだけあって、ハイエンドなグラフィックスNVIDA GeForce GTX1080 Ti（グラフィックスメモリGDDR5Xを11Gバイト）を搭載。

エクストリームモデルでは、2つのグラフィックカードを搭載したSLI構成になっており、圧倒的な描画処理能力を誇ります。

また、通常のパソコンが空冷システムを採用しているのに対し、OMEN X by HP Desktop 900-200jpでは、安定したパフォーマンスを発揮できる水冷システムを採用しています。水冷システムのおかげで熱暴走を心配することもなく安心して使用することが可能です。

電源には1300Wの大容量電源を搭載しています。

さすがは、ゲームを堪能できるよう設計されたハイエンドデスクトップ。さまざまな工夫が施されているのがわかります。

OMEN X by HP Desktop 900-200jpのパフォーマンスをチェックしてみました。レビュー機の構成は次のとおり。

【エクストリームモデル】
CPU：インテル Core i9-7900X
メモリ：64GB
ストレージ：512GB M.2 SSD （Samsung PM961 PCIe NVMe） ＋ 3TB ハードドライブ
グラフィック：NVIDIA GeForce GTX 1080 Ti SLI

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア。

CPU：9.5/メモリ9.5/ストレージ：9.15/グラフィック：9.9

さすがはハイエンドゲーミングPC。すべての項目で高いスコアを記録しています。

描画処理能力をテストするCINEBENCHベンチマークのスコア。

OpenGL(描画処理能力)：127.55fps
CPU：2137cb

OpneGLのスコア比較。

CPUのスコア比較。いずれも圧倒的なパフォーマンスを誇ります。

CrystalDiskMarkでストレージの性能をチェック。SSDを搭載しているので、こちらも高い数値です。

ドラクエのベンチマーク結果は「最高品質」「1920×1080」ドットで「すごく快適」。

バイオハザードのベンチマークの結果はランク「S」、「現在の設定でとても快適な動作が見込めます」。

水冷マシンだけに、上記ベンチマーク実行時もそれほどファンの回転音は気になりませんでした。音を気にすることなくゲームに集中できると思います。

OMEN X by HP Desktop 900-200jp ではゲーミングPCらしく、フロントパネルにイルミネーションが配置されています。

暗い環境ではLEDが怪しく光るのでゲームの世界に浸ることが可能。

LEDの色はカスタマイズできます。

同梱されているソフトウェアを使って制御することができます。

さまざまな色を利用可能。

多彩なモードが用意されています。

■シングルカラー→プレイヤーが予め選択した色彩や輝度で輝きます。
■カラーショー→プレイヤーが予め設定した色彩、輝度、切替順序で輝きます。

■システムモニター→CPU/GPUの使用状況/温度に応じて色彩、輝度が変化します。

■オーディオショー：サウンドに合わせて色を変化させることができます。

OMEN X by HP Desktop 900-200jp には、OMENコントロールセンターがプリインストールされており、前述したようにLEDライトのカラーリングを変更できるだけでなく、多彩な設定が可能です。

ホーム画面。GPU利用率、CPU利用率、メモリ利用率を一目で確認でき、現時点でマシンにかかっている負荷を即座に把握できます。

ネットワーク画面。ネットワーク環境を最適化できます。

オーバークロック設定画面。オーバークロックの設定を簡単に行えます。万一失敗した場合でも、初期設定に戻してリスタートする機能を備えているので、安心して設定を行うことができます。

OMEN X by HP Desktop 900-200jpの各パーツをチェックします。

前面部。

上部の3つのパーツは通気孔になっています。前述したとおり、LEDが配置されています。

一番下にはOMENのロゴ。

この部分は簡単に取り外せます。

中には、コンポーネントを取り付けるのに必要なレンチおよびネジが保管されています。

左上部。この部分は中が見えるような設計になっています。

この部分は、容易に脱着することが可能。簡単にグラフィックボード、メモリにアクセスできます。

こちらは左下部。通気孔が配置されており、ここから吸気します。

右上部。上部に通気孔、中央に端子類、下部にストレージが配置されています。

カバーを外したところ。一番右に排熱のための通気孔が配置されています。

中央に電源ボタン、無線ランプ、マイク端子、ヘッドホン端子、USB3.0×2、USB Type-C×2、メディアカードスロットが配置されています。

その下には全部で4つのストレージスロットが用意されています。

ストレージ部分は指で開くことが可能。ストレージトレイを取り外せるので、ストレージの交換/増設を簡単に行うことができます。

ロックを解除した後、布を引っ張れば

スロットを引き出せます。

背面部。

一番上に、サイドパネルを取り外すためのサイドパネルリリースラッチ、 EJECTボタン、セキュリティロック用ケーブルスロット。

その下に各端子類、グラフィックボードの映像端子類が配置されているのが見えます。

デジタル音声出力端子（光）、USB 3.1 × 1、 USB Type-C 3.0 × 1、 USB3.0ポート ×、LAN端子などの端子類に加え、グラフィックカードの映像出力端子類にもアクセスできます。

この構成では、NVIDIA GeForce GTX 1080を2つ搭載しており、各ボードにDisplay Port×3、HDMIポート×1を搭載しています。

一番下に電源端子が配置されています。

同梱されている電源ケーブル。

OMEN X by HP Desktop 900は、簡単に筐体内部にアクセスできる設計になっており、気軽にカスタマイズ可能です。

筐体内部にアクセスするには、背面部上部にあるセキュリティロックケーブル用スロットのネジを取り外してロックを解除した状態にします。

一番上のサイドパネルリリースラッチ(EJECT)を押すと、上部のカバーがちょっと浮き上がります。

これでロックは解除されたので、後は手でカバーを外すだけです。カバーは重いので、十分気をつけましょう。

あらかじめ、セキュリティロックケーブル用スロットのネジを取り外した状態にしておけば、ツールレスで取り外すことが可能。

ただし、第三者が簡単にカバーを外せるので注意が必要です。

カバーを外すと、筐体内部が姿を現します。

中央斜め方向にマザーボードが配置されています。

こうすることでグラフィックカードやメモリ、HDDなどへのアクセスが容易となり、簡単にカスタマイズすることが可能になります。

中央左にCPU、中央にメモリスロット×4、下部にグラフィックカードが配置されています。

非常にゆったりとしたスペースが確保されているので、パーツの増設/交換はしやすいと思います。

OMEN X by HP Desktop 900-200jpは水冷マシン。赤色のパイプの中を水が循環し、CPUの熱を下げる仕組みです。

この構成では、グラフィックボードが2枚刺さっています。

以上、OMEN X by HP Desktop 900-200jpについて見てきました。特徴をまとめると次のとおり。

OMEN X by HP Desktop 900の特徴

• ゲームを堪能できるよう設計されたハイエンドマシン
• 10コア搭載のインテルCore i9プロセッサ搭載モデルを選択可能。圧倒的なマルチタスク性能を誇る
• 高速アクセス可能なSSD、高性能グラフィックカードNVIDA GeForce GTX1080 Tiを搭載可能。SLI構成を選択することもでき、妥協のない描画処理能力を発揮できる
• フロントパネルにカスタマイズ可能なLEDイルミネーションを配置
• 水冷システムにより高い静音性を確保するとともに熱暴走を抑える

このOMEN X by HP Desktop 900-200jpは、価格は高めですが、性能面で不足を感じるシーンは少ないと思います。ゲームを快適に楽しむために、妥協のないパフォーマンスを発揮するマシンを手に入れたい人にお勧めです。

→後継モデル：OMEN X by HP Desktop 900-280jp

HP公式Webサイトの製品ページを確認するOMEN X by HP Desktop 900-280jp(後継モデル)