OMEN 25L Desktop(AMD)実機レビュー
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OMEN 25L Desktop(AMD)は、HPのハイエンドゲーミングシリーズOMENに属するデスクトップPCです(→OMENゲーミングPCシリーズの一覧はこちら)。
【プロモーション/貸出機材提供:株式会社日本HP】
主な特徴は次のとおり。
- ゲームの世界に浸れる近未来的なデザイン
- セラミックホワイトを採用
- AMD Ryzen 5 5600Xプロセッサ搭載
- AMD Radeon RX 6700XTグラフィックス搭載モデルを選択可能
- サイドパネルはシースルー構造を採用
ここでは、OMEN 25L Desktop(AMD)の特徴、スペック等について詳しく解説したいと思います。
OMEN 40L Desktop実機レビュー
同じOMENシリーズで40Lサイズのボディを採用したOMEN 40L Desktopについて解説しています。詳しくはOMEN 40L Desktop実機レビューを参照してください。
- 目次
- 1)ゲームを快適に楽しめるハイスペックな構成
- 2)パッケージ別のスペック
- 3)デザイン/ボディをチェック
- 4)パフォーマンスをチェック
- 5)熱対策がしっかり施されている
- 6)各パーツをチェック
- 7)筐体内部をチェック
- 8)同梱物をチェック
- まとめ
*ここに記載されているスペック・構成・価格は記事執筆時点のものです。最新情報については必ずHP Webサイトでご確認ください。レビュー機はメーカーの貸出機です。
AMD Ryzen 5 5600X/HyperX 16GBメモリ(8GB×2)/1TB M.2 SSD/AMD Radeon RX 6700XT グラフィックス
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1)ゲームを堪能できるハイスペックな構成
OMEN 25L Desktop(AMD)は、重い負荷のかかるゲームを堪能できるよう設計されたデスクトップPCです。主なスペックは次のとおり。姉妹モデルのOMEN 25L Desktop(インテル)のスペックと比較してみました。
→参考:OMEN 25L Desktop(インテル)実機レビュー
モデル | 【参考】 OMEN 25L Desktop(インテル) |
OMEN 25L Desktop(AMD) |
CPU | インテル Core i7-12700F プロセッサー (最大 4.90GHz, インテルスマートキャッシュ 25MB, 12コア/20スレッド) インテル ターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0 | AMD Ryzen 5 5600X デスクトップ・プロセッサー (6コア/12スレッド、35MB キャッシュ、 最大ブースト 4.6 GHz) |
メモリ | HyperX 16GB (8GB×2) DDR4-3200MHz Intel XMP対応 RGB (最大128GB) | HyperX 16GB (8GB×2) DDR4-3200MHz RGB (最大128GB) |
ストレージ | Western DigitalR WD_Black 1TB M.2 SSD (PCIe Gen 4x4 NVMe) | Western DigitalR WD_Black 1TB M.2 SSD (PCIe Gen 4x4 NVMe) |
ストレージ(2nd) | - | - |
グラフィック | NVIDIA GeForce RTX 3060 12GB (GDDR6) NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti 8GB (GDDR6) |
AMD Radeon RX 6700XT グラフィックス12GB (GDDR6) |
光学ドライブ | - | - |
プロセッサ冷却方式 | 空冷クーラー | 空冷クーラー |
サイドパネル | シースルー | シースルー |
メモリスロット | 4スロット(DIMM) | 4スロット(DIMM) |
ドライブベイ | 2.5インチ/3.5インチ兼用×1 (空1) | 2.5インチ/3.5インチ兼用×1 (空1) |
拡張スロット | PCI Express Gen5 x16 ×1スロット (空0)、 M.2 ×3スロット (空1) |
PCI Express Gen5 x16 ×1スロット (空0)、 M.2 ×3スロット (空1) |
電源 | 内蔵500W ATX電源、80PLUS Bronze | 内蔵600W ATX電源、80PLUS Gold |
ボディ | シャドウブラック | セラミックホワイト |
サイズ | 縦置き : 約 165 × 396 × 448 mm(幅×奥行き×高さ) | 縦置き : 約 165 × 396 × 448 mm(幅×奥行き×高さ) |
最小構成重量 | 約13.81 kg | 約13.81 kg |
CPU
CPUにゲーミングPC向けのAMD Ryzen 5 5600Xデスクトップ・プロセッサーを採用。モデル名の末尾に「X」が付いた高性能モデルです。コストパフォーマンスに優れた6コア/12スレッドモデルです。
CPU | AMD Ryzen 5 5600X |
コアの数 | 6 |
スレッドの数 | 12 |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 4.60GHz |
L2キャッシュ | 3MB |
L3キャッシュ | 32MB |
メモリ
メモリは16GB搭載モデルを選択可能。標準でHYPER X FURY DDR4メモリを搭載しています。
ストレージ
ストレージは高速アクセス可能なSSDを採用。PCIe NVMe対応で、HDDに比べて、圧倒的な速さを誇ります。
ちなみに初期化した後のストレージ容量は上のとおり。空き領域は912GB確保されています(個別の構成によって空き領域は異なる可能性があるので、あくまで参考程度にしてください)。
グラフィックス
高い描画処理能力を必要とするゲーミングPCシリーズのため、AMD Radeon RX 6700XT 12GB (GDDR6)グラフィックスを搭載したモデルが選択可能です。
3)デザイン/ボディをチェック
OMEN 25L Desktop(AMD)はセラミックホワイトのカラーリングを採用。
OMENデスクトップPCとしては初めてのセラミックホワイトカラーです。ゲーミングマシンというとブラックを基調としたデザインを採用するモデルが多いのですが、ホワイトだとシンプルながらも、目立ちますね。
すごく鮮やかなホワイトです。名前に「セラミック」が付いていることかもわかるとおり、陶磁器のようなカラー/質感です。
光沢はなく、つや消し加工になっています。
前面部上部のOMENロゴの上にある菱形のマークにLEDが配置されています。
OMEN 25L Desktop(AMD)は、左側面部にシースルーサイドパネルを採用。なお、サイドパネルには、電磁波を防止するためにEMコーティング加工が施されています。
クリアなパネルなので、筐体内部を確認することができます。CPUファンとメモリの部分にもLEDが配置されており、光らせることが可能。グラフィックスの「RADEON」のロゴも光ります。
LEDがボディに各所に配置されており、筐体内部も外から見えるので、いかにもゲーミングマシンらしい世界観を漂わせています。
こういう遊び心はいいですね。
同梱されている「OMEN GAMING HUB」アプリケーションを使って、LEDカラーリングを変更できる仕様になっています。カスタマイズできるのは、前述したように1)前面部のマーク部分、筐体内部の2)CPUファンと3)メモリの合計3箇所。モードとしては「常時点灯」「アニメーション」「オフ」の3つの中から選択できます。
4)パフォーマンスをチェック
OMEN 25L Desktop(AMD)のパフォーマンスをチェックしてみました。レビュー機のスペックは次のとおり。
AMD Ryzen 5 5600X/HyperX 16GBメモリ(8GB×2)/1TB M.2 SSD/AMD Radeon RX 6700XT グラフィックス
負荷が軽めのゲーム「ドラゴンクエストX」のベンチマークソフトを実行してみました。スコアは次のとおり。
画質 | 解像度 | スコア | 評価 |
最高品質 | 1920×1080 | 16837 | すごく快適 |
負荷が中程度のゲーム「ファイナルファンタジー14 漆黒の反逆者」のベンチマークソフトの結果は次のとおり。
画質 | 解像度 | スコア | 評価 |
最高品質 | 1920×1080 | 21109 | 非常に快適 |
重い負荷がかかるゲーム「ファイナルファンタジー15」のベンチマークソフトの結果は次のとおり。
画質 | 解像度 | スコア | 評価 |
高品質 |
1920×1080 | 11167 | とても快適 |
AMD Radeon RX 6700XTグラフィックスを搭載しているゲーミングマシンだけあって、重い負荷のかかるゲームも快適に楽しめるという結果が出ています。
描画処理能力を計測するベンチマーク3Dmarkの「Time Spy」のスコアは「11343」。
同じく3Dmarkの「Fire Strike」のスコアは「27397」。
5)熱対策がしっかり施されている
OMEN 25L Desktop(AMD)は高い負荷のかかるゲーミングマシンのため、熱対策もしっかり施されています。ただし、上位モデルのOMEN 40L/45Lでは、水冷システムを採用していますが、OMEN 25L Desktop(AMD)では、コストパフォーマンスを重視しているため、水冷ではなく空冷システムを採用。
前面部下部に120mmの大型フロントファンを配置。
効果的に冷気を筐体内部に取り込みます。
前面部はデザイン重視で直接空気を取り込めない設計になっているため、前面部の脇の部分がくり抜いてあり、そこから吸気する仕組みになっています。
CPUファンに、2ヒートパイプの空冷クーラーを採用。
サイドフロータイプのため、CPUから出た熱を効率的に背面部方向に流せます。
背面部にあるファンから熱を排出。
冷却システムの開発・製造で市場をリードしているCooler Masterのシステムを導入しています。
上面部は通気孔になっています。
筐体内部から上面部を見上げるとこんな感じ。
底面部にも通気孔を配置。
筐体内部から底面部を見たところ。ホコリ等が入りにくいような設計になっています。
接地する部分は少し高さが出るよう設計されており、
空気を取り込みやすくなっています。
同梱されている「OMEN GAMING HUB」アプリケーションで多彩なカスタマイズ作業を行ったり、システム状況をチェックしたりできます。
「システムモニター」ツールでは、OMENの状態を動的に確認できます。GPU、CPU、RAMの使用率、ストレージの使用領域、ネットワーク状況、プロセスの詳細などを確認できます。
「オーバークロック」ツールでは、メモリのオーバークロックのオン/オフを切り替えることができます。
「パフォーマンスコントロール」ツールでは、電源モード/温度コントロール/システム温度の3つの項目が用意されています。
「電源モード」では、「最適」「パフォーマンス」を選択可能。パフォーマンスを重視したい場合には「パフォーマンス」に設定できます。ただし、「パフォーマンス」を選択すると、ファンの回転数が上がり、風切り音が大きくなってうるさく感じることがあります。
「温度コントロール」では、ファンの回転数を変更jできます。「自動」と「手動」を切り替えることができ、「自動」だと「静」「標準」「パフォーマンス」の3つのモードを選べます。
「手動」だと、自分で調整できます。
CPUファン、シャーシの吸気ファン、シャーシの排気ファンの回転数を調整できます。
一番下には、「システム温度」が表示されます。CPU温度、GPU温度、CPU使用率が示され、マシンの状態を確認できます。
ボディは、デスクトップPCとしては標準的なサイズ。ゲーミングPCとしては、それほど大きくは感じません。サイズは約 165 × 396 × 448 mm(幅×奥行き×高さ)。
B5サイズのノートと比べるとこのとおり。
持ってみるとこんな感じ。重量は13.81kg(最小重量)。室内を移動させるぐらいであれば、そんなに苦になりません。
幅がなんとか片手で掴めるぐらいの大きさ。
筐体内部も広めです。
24インチ液晶モニタに接続したところ。比べてみると、そんなにボディが大きくないのがわかります。
拡張性
モデル | 拡張性 |
メモリスロット | 4スロット(DIMM) |
ドライブベイ | 2.5インチ/3.5インチ兼用×1 (空1) |
拡張スロット | PCI Express Gen4 x16 ×1スロット (空0)、M.2 ×3スロット (空1) |
サイズ | 縦置き : 約 165 × 396 × 448 mm(幅×奥行き×高さ) |
重量 | 約13.81 kg |
OMEN 25L Desktop(AMD)の拡張性は上のとおり。
6)各パーツをチェック
OMEN 25L Desktop(AMD)の各パーツをチェックします。
前面部
前面部上部に、OMENのロゴと菱形のマークだけを配置。非常にすっきりとしたデザインです。
右側面部
右側面部には何も配置されていません。
中央にOMENのロゴが印字されています。
左側面部
左側面部。シースルーのサイドパネルを採用。
左下に「25L」と記載されています。ちなみにこの25Lとは、ボディの容量を指しています。
筐体内部にLEDが配置されているため、内部を怪しく照らし出すことが可能。パネルの透過率が高いので、内部がくっきり浮かび上がります。すごくゲーミングPCっぽいですね。
上面部
上面部の手前側に端子類を配置。
ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1、マイク入力ポート×1、SuperSpeed USB Type-A 5Gbps ×2、電源ボタンが配置されています。
この位置に端子類があると、デバイスの抜き差しがしやすいですね。
上面部の後方は通気孔になっています。
背面部
背面部について見ていきましょう。
右上には、筐体内部にアクセスする際にサイドパネルを開けるためのボタンが配置されています。
上段左には端子類、右に通気孔を配置。
端子類としては、ライン出力×1、ライン入力×1、マイク入力×1、USB 2.0 Type-A ×4、SuperSpeed USB Type-C 5Gbps ×1、SuperSpeed USB Type-C 10Gbps ×1、LAN端子が利用可能です。
中段には、拡張カードを配置。この構成ではAMD Radeon RX 6700XTグラフィックスが搭載されており、映像出力端子として、HDMI2.1 ×1、DisplayPort1.4a ×3が利用可能です。
一番下には電源端子が配置されています。
電源ケーブルとHDMIケーブルを接続するとこんな感じ。
底面部
底面部の中央部分には、前述したように通気孔を配置しています。
7)筐体内部をチェック
OMEN 25L Desktop(AMD)の筐体内部をチェックします。
OMEN 25L Desktop(AMD)では、左側面部をツールレスで取り外せるため、簡単にメンテナンス/カスタマイズ作業を行うことが可能。
左側面部の取り外し
サイドパネルを取り外すには、背面部の右上にある「INTERNAL ACCESS」ボタンを押します。
ボタンを押すと、留め具が外れ、左側面部の上部が外れます。
上の画像の位置で止まるため、手で支えなくても大丈夫。ガラスにキズが付いたりするリスクを減らせます
この状態で左側面部を手で軽く上に持ちあげると、サイドパネルを取り外すことができます。なお、装着するのも簡単。下部の留め具部にパネルを合わせて、そのまま閉じればOKです。
パネルの透明度が高いのがわかりますね。
筐体内部です。
筐体内部にはある程度のスペースが確保されているのがわかります。
パーツ類がぎっしり詰め込まれている感じはありません。
筐体内部の上部にマザーボードを配置。中央にCPUとCPUファン、その右にメモリスロット、CPUの下にグラフィックボードが配置されています。
前述したように、サイドフロータイプの空冷クーラーが配置されています。背面部にもファンが配置されており、空冷クーラーと同じぐらいの高さのところにあるため、効率的に排熱できます。
メモリスロットは4基搭載。
この構成では、そのうちの2つのスロットを使用しています(8GB×2)。
CPUの下にはSSDを配置。この構成では、1TB M.2 SSD (PCIe Gen 4x4 NVMe)を搭載しています。
マザーボードの一番下にはグラフィックボードを配置。
振動等でトラブルが発生しないよう、しっかりと固定されているのがわかります。
この構成では、AMD Radeon RX 6700XTグラフィックスを搭載。下側にファンが2つ配置されているのが見えますね。
左下には電源ユニットを配置。MAX POWERは600W。
前面部の裏面に張り付く形で、2.5インチ/3.5インチ兼用ドライブベイが配置されています。
ベイ内のトレイは、指で両端を内側に押せば、簡単に取り出すことができます。
トレイを取り出したところ。
前面部裏側の一番下にはファンが配置されおり、ここから吸気できます。
前述したとおり、筐体内部にはLEDが配置されており、怪しく光らせることができます。
上位モデルのOMEN 40L/45Lの場合、筐体内部の一番上にLEDが配置されたバーが設けられており、筐体内部全体を照らすことができるのですが、このOMEN 25L Desktop(AMD)では、そうしたバーは用意されておらず、CPUファンとメモリおよびグラフィックスの部分が光るだけです(上の画像はOMEN 40L)。
以上、OMEN 25L Desktop(AMD)の筐体内部について見てきました。ツールレスで簡単にアクセスできるので、メンテナンス・カスタマイズ作業がしやすくて便利だと思います。
まとめ
以上、OMEN 25L Desktop(AMD)について見てきました。主な特徴をまとめると次のとおり。
- ゲームの世界に浸れる近未来的なデザイン
- OMENシリーズで初となるセラミックホワイトを採用
- AMD Ryzen 5 5600Xプロセッサ搭載
- AMD Radeon RX 6700XTグラフィックス搭載モデルを選択可能
- サイドパネルはシースルー構造を採用
AMD Ryzen 5 5600Xプロセッサ+16GBメモリ+AMD Radeon RX 6700XTグラフィックスという構成により、コストパフォーマンスを重視したゲーミングPCに仕上がっています。
セラミックホワイトがすごく鮮やか。陶磁器のような見た目で、高い質感を実現しています。ゲーミングPCとしてはそれほどボディが大きくないので設置場所に困るケースは少ないと思います。
シースルー構造のサイドパネルを採用しており、筐体内部を外から確認できます。内部にLEDが配置されており、光らせることでゲームの世界への没入度を高めることができます。
またツールレスで筐体内部に簡単にアクセスできるため、メンテナンス/カスタマイズ作業がしやすくなっています。
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(更新日:2022年7月18日)