HP Pavilion Plus 14-ew実機レビュー

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Pavilion Plus 14-ewは、14インチパネル搭載のコンパクトノートPC。HPノートPCのスタンダードに位置づけられるPavilionシリーズに属しています。

名前に「Plus」が付いており、「Plus」が付いていないモデルよりも、デザイン/性能面等で優れている部分があります。

(2024/4追記:インテルCore Ultraプロセッサ搭載モデルが追加されました)

HP Pavilion Plus 14-ewレビュー

【プロモーション/貸出機材提供:株式会社日本HP】

Pavilion Plus 14-ewの主な特徴は次のとおり。

  • 14インチパネル搭載のコンパクトノートPC
  • アルミニウムを用いたスタイリッシュなデザイン
  • インテルCore Ultraプロセッサ搭載
  • OLEDパネル搭載モデルを選択可能

メーカーからPavilion Plus 14-ewをお借りすることができたので、ここではPavilion Plus 14-ewの特徴・スペック等について解説します。

【参考】Pavilion Plus 14-ew動画

Pavilion Plus 14-ewに関する動画をYouTubeにアップしています。

*ここに記載されているスペック・構成・価格は記事執筆時点のものです。最新情報については必ずHP Webサイトでご確認ください。レビュー機はメーカーの貸出機です。

【レビュー機のスペック】スタンダードモデル
インテルCore i5-1335Uプロセッサ/16GBメモリ/512GB SSD/CPU内蔵グラフィックス

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1)14インチ液晶搭載のコンパクトノートPC

Pavilion Plus 14-ewは14インチパネルを搭載したノートPC。

 

液晶の外枠(ベゼル)が狭いスリムベゼルデザインを採用することで、

コンパクトボディを実現しています。

B5サイズのノートと比べるとこんな感じ。

携帯性を重視しつつ、画面の見やすさもある程度確保しています。

厚さは最薄部で17.5mm。

このぐらいの厚みならつかみやすいと思います。

重量は約1.44kg。14インチノートPCとしては標準レベルの重さかな。すごく軽い、という感じはしませんが、がんばれば外に持ち出す気になる重さだと思います。

同じPavilion Plusシリーズで、一回り大きな16インチパネル搭載のPavilion Plus 16がイベントで展示されていました。上の画像の右がレビュー機、左がPavilion Plus 16です。

並べてみると大きさの違いがよくわかりますね。
→参考:Pavilion Plus 16レビュー

本モデルは、コンパクトなのでビジネスバックや

デイパックからの取り出しもスムーズに行えます。

2)アルミニウムを用いることでスタイリッシュなデザインを実現

Pavilion Plus 14-ewは天板部にリサイクルアルミニウムを採用。アルミニウムは、樹脂製ボディと比べて質感が高いため、スタイリッシュな仕上がりになっていると思います。

光の当たったところの反射が綺麗。

触るとサラサラしており、心地いいです。汚れは目立ちにくいですね。

コスパ重視のPavilionノートPCの場合、これまで一般的なロゴが使われることが 多かったのですが、(上の画像は先代モデルPavilion Plus 14-eh)

本モデルはプレミアムロゴを採用。よりスタイリッシュな感じです。

側面部、

タッチパッドの周囲にダイヤモンドカット加工が施されており、光の当たり方によっては反射して、デザイン上のアクセントになっています。

背面部中央に「PAVILION」のロゴを配置。

堅牢性の高いボディを採用しているため、片手で持ってもたわみはほとんど感じません。

カラーリングは、ナチュラルシルバー。シンプルな色合いです。

落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

キーボード部分はグレー、周囲はシルバー、

底面部もシルバーです。

3)スペックをチェック

Pavilion Plus 14-ewの主なスペックをチェックします(発売当初は、第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルが用意されていましたが、インテルCore Ultraプロセッサ搭載モデルが追加されました)。

パッケージ HP Pavilion Plus 14-ew0000
(第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデル)
HP Pavilion Plus 14-ew1000
(インテルCore Ultraプロセッサ搭載モデル)
カラーリング ナチュラルシルバー
ディスプレイ 14.0インチワイド・WQXGA 非光沢・IPSディスプレイ (2560×1600 / 16:10 / 300nit / 最大 120Hz) テュフ・ラインランドEyesafe認定ディスプレイ
14.0インチワイド・2.8Kブライトビュー(光沢)・OLEDディスプレイ (2880×1800 / 16:10 / 400nit / 最大 120Hz) テュフ・ラインランドEyesafe認定ディスプレイ
CPU インテル Core i5-1335U (最大 4.60GHz, インテル スマート・キャッシュ 12MB)

インテルCore i7-1355U (最大 5.00GHz, インテルスマート・キャッシュ 12MB)
インテル Core Ultra 5 125H (最大 4.50GHz, インテル®スマート・キャッシュ 18MB)
インテルCore Ultra 7 155H (最大 4.80GHz, インテル®スマート・キャッシュ 24MB)
メモリ 16GB オンボード (5200MHz, LPDDR5x) 16GB/32GB オンボード (7467MHz, LPDDR5x)
ストレージ 512GB/1TB SSD
グラフィックス インテル IrisXe グラフィックス (プロセッサーに内蔵) インテル Arc グラフィックス (プロセッサーに内蔵)
バッテリ駆動時間 最大 12時間30分/最大 13時間 最大 12時間30分/最大 13時間
寸法 約 314 x 227 x 17.5 mm (最薄部)
重量 約1.44kg

CPU

CPUは13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルを選択可能。

【第13世代インテルCoreシリーズ一覧】
第13世代インテルCore 性能 特徴
Hシリーズ



ゲーマーやクリエイティブワーカー向けのハイパフォーマンスモデル
Pシリーズ
一般的なユーザー向けのモデル
Uシリーズ
省電力が求められるモバイルPC/タブレットPC向けのモデル

第13世代インテルCoreプロセッサの種類として、高性能マシンに搭載される「Hシリーズ」、標準的な使い方が想定されるPC向けの「Pシリーズ」、モバイルタイプのPC向けの「Uシリーズ」の3つ挙げられます。その中でPavilion Plus 14-ewは、「U」が付いた省電力タイプを採用。

CPU 第13世代インテルCore i5-1335U 第13世代インテルCore i7-1355U
コアの数 10
(Performance-cores:2)
(Efficient-cores:8)
10
(Performance-cores:2)
(Efficient-cores:8)
スレッドの数 12 12
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 4.60GHz 5.00GHz
キャッシュ 12MB 12MB

レビュー機には、第13世代インテルCore i5-1335Uプロセッサを搭載。

インテルCore Ultra 5 125H/7 155Hプロセッサ搭載モデルが追加されました。Core Ultraプロセッサは、省電力を実現しているほか、CPU内蔵グラフィックスとしてインテルArcグラフィックスを採用しており、描画処理能力を高めています。またNPU AIエンジンを搭載しています。

CPU インテルCore Ultra 5 125H  インテルCore Ultra 7 155H 
コアの数 14
Performance-coresの数:4
Efficient-coresの数:8
低消費電力 Efficient-core数:2
16
Performance-coresの数:6
Efficient-coresの数:8
低消費電力 Efficient-core数:2
スレッドの数 18 22
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 4.50GHz 4.80GHz
キャッシュ 18MB 24MB
NPU
【インテルCore Ultraプロセッサ】
インテルCore Ultra 性能 特徴
★Hシリーズ



高性能ノートPC向け/性能重視
Uシリーズ
スリムノートPC向け/消費電力重視

Core Ultraプロセッサの種類として、高性能マシンに搭載される「Hシリーズ」、スリムタイプのPC向けの「Uシリーズ」の2つが挙げられます。本モデルには「Hシリーズ」を採用。

メモリ

メモリは第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルが標準で16GBを搭載。負荷が軽めのタスク(Web閲覧、表計算ソフトの標準的な操作、動画再生等)であればストレス無く処理できると思います。インテルCore Ultraプロセッサ搭載モデルでは16GBに加えて、32GB搭載モデルが用意されているため、余裕のあるパフォーマンスを確保できます。

いずれもオンボードメモリのため、購入後にカスタマイズすることはできません。

ストレージ

高速アクセス可能なSSDを搭載。HDD搭載モデルは用意されていません。容量は512GB/1TBを選択可能。

レビュー機には、512GB SSDを搭載。

レビュー機を使い始めたときの空き領域は409GBでした(空き領域は、構成等によって異なる可能性あるので参考程度にしてください)。

グラフィックス

CPU内蔵タイプのグラフィックスを搭載。描画処理能力の高いカードタイプのグラフィックス搭載モデルは選択できません。

グラフィックス 性能 主な用途 本モデルで選択可能
CPU内蔵タイプ  


高い
動画再生
NVIDIA GeForce MXシリーズ 動画再生/軽めのゲーム ×
NVIDIA GeForce GTXシリーズ ゲーム/動画・画像編集 ×
NVIDIA GeForce RTXシリーズ 負荷のかかる
ゲーム/動画・画像編集
×

第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルには、インテルグラフィックスを搭載。Core Ultraプロセッサ搭載モデルにはCPU内蔵タイプのIntel Arcグラフィックスを搭載しています。「Intel Arc」という名前は、以前はインテルの独立タイプのグラフィックスに付けられていたのですが、新しいCore Ultraプロセッサの内蔵グラフィックスにも使われるようになりました。インテル担当者によると、従来のCPU内蔵グラフィックスと比べて、描画処理能力がアップしているそうです。

4)パッケージをチェック

Pavilion Plus 14-ewのパッケージ別のスペックは次のとおり。

【第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデル】販売終了

モデル名 Pavilion Plus 14-ew
モデル名 スタンダードモデル パフォーマンスモデル
パネル 14.0インチワイド・WQXGA 非光沢・IPSディスプレイ (2560×1600 / 16:10 / 300nit / 最大 120Hz) 14.0インチワイド・2.8Kブライトビュー(光沢)・OLEDディスプレイ (2880×1800 / 16:10 / 400nit / 最大 120Hz)
CPU インテル Core i5-1335U インテル Core 7-1355U
メモリ 16GB オンボード
ストレージ 512GB SSD 1TB SSD
割引き後価格 【快適パソコンライフ!】
144,800円~
【快適パソコンライフ!】
169,800円~

第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルの販売は終了しています(*2024/8/13追記:サマーセールで復活しています)。

【インテルCore Ultraプロセッサ搭載モデル】

モデル名 Pavilion Plus 14-ew
モデル名 スタンダードモデルG2 パフォーマンスモデルG2
パネル 14.0インチワイド・WQXGA 非光沢・IPSディスプレイ (2560×1600 / 16:10 / 300nit / 最大 120Hz) 14.0インチワイド・2.8Kブライトビュー(光沢)・OLEDディスプレイ (2880×1800 / 16:10 / 400nit / 最大 120Hz)
CPU インテル Core Ultra 5 125H インテル Core Ultra 7 155H
メモリ 16GB オンボード 32GB オンボード
ストレージ 512GB SSD 1TB SSD
割引き後価格 189,200円~ 249,700円~
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(*価格は2024/10/15時点(税込))

スタンダードモデルとパフォーマンスモデルを用意。スペックの違いは、パネル/CPUの種類/メモリ容量/ストレージ容量です。価格重視ならスタンダード、性能重視ならパフォーマンスモデルがオススメ。

5)パフォーマンスをチェック

Pavilion Plus 14-ewのパフォーマンスをチェックしてみました。レビュー機のスペックは次のとおり。

【スタンダードモデル(第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデル)】

インテルCore i5-1335Uプロセッサ/16GBメモリ/512GB SSD/CPU内蔵グラフィックス

CINEBENCHでCPUのパフォーマンスを計測。

CPU CINEBENCH R23のCPU(マルチコア)のスコア
AMD Ryzen7 7730U 9062pts
AMD Ryzen7 7735U 9036pts
AMD Ryzen7 5825U 8642pts
インテルCore i5 1240P 8374pts
インテルCore i7 1355U 8540pts
AMD Ryzen 5 7530U 7303pts
インテルCore i5 1335U(レビュー機) 7133pts
AMD Ryzen5 5625U 7058pts
インテルCore i5 1235U 6817pts
インテルCore i7 1255U 6751pts
インテルCore i3 1215U 5744pts
AMD Ryzen 3 7320U 4854pts
*実際に計測した中で最も高いスコアを掲載

スコアは上のとおり。

負荷が中程度のゲーム「ファイナルファンタジー14 漆黒の反逆者」のベンチマークソフトの結果は次のとおり。

画質 解像度 スコア/評価
高品質 (ノートPC) 1920×1080 5161/とても快適
最高品質 1920×1080 3807/快適

重い負荷のかかる「ファイナルファンタジー15」ベンチマークの結果は「軽量品質」で「やや重い」、「標準品質」で「重い」。

重い負荷がかかると、快適動作は難しいですが、負荷が中程度くらいまでのタスクであれば ある程度快適に使える、という結果です。

コンパクトPCなので、負荷の重いタスクをこなすシーンがそれほど多くない ことを考えれば、個人的にはスペックは十分なレベルだと思いますね。

実際に、ネットを見る・動画を再生するといった、負荷が軽めのタスクを実行している際、処理にもたつきを感じることはほとんどありませんでした。

6)特徴/使い勝手をチェック

Pavilion Plus 14-ewの特徴/使い勝手をチェックします。

搭載している端子類

搭載している端子類は次のとおり。

  • HDMI 2.1出力端子×1
  • SuperSpeed USB Type-A 5Gbps ×1
  • SuperSpeed USB Type-A 10Gbps ×1
  • SuperSpeed USB Type-C 10Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)
  • Thunderbolt 4 with USB4 Type-C 40Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort™ 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)
  • ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1
【搭載しているUSB端子の種類と配置場所】
USB端子 最大転送速度 個数/場所
USB 3.2 Gen 1 Type-A 5 Gbps 1個/左側面部
USB 3.2 Gen 2 Type-A 10 Gbps 1個/右側面部
USB 3.2 Gen 2 Type-C 10 Gbps 1個/右側面部
USB4 Type-C 40 Gbps 1個/右側面部

USB端子は、従来からあるType-A端子が2つ、前後の向きのないType-C端子が2つの合計4つ搭載されています。

【搭載しているUSB Type-C端子の主な仕様】
USB Type-C 本モデルでの対応 特徴 備考
Alt Mode-DisplayPort 外部映像出力可能 Alt mode対応のUSB Type-Cケーブル必要
PowerDelivery対応 受給電可能 高速充電可能

Thunderbolt 4

△(1個だけ対応) 最大40Gbpsで転送可能 Thunderbolt 4対応機器と接続する必要あり

USB Type-C端子は、Power Deliveryに対応。Power Delivery対応のバッテリを用意すれば、外出先で充電することが可能。 またDisplayPortにも対応しているため、外部モニタに映像を出力するのにも使用可能です。

1つのUSB Type-C端子のみ、Thunderbolt 4に対応しています。

SDカードリーダーは非搭載なので、SDカードを多用する人はご注意ください。

外部映像出力

外部映像出力端子として、HDMIに加えて、USB Type-C端子(DisplayPort対応)×2が利用可能です。

USB Type-C映像入力端子を搭載した27インチモニタとUSB Type-Cケーブルを介して接続してみました。

前述したように、搭載しているUSB Type-C端子はPowerDeliveryにも対応しているので、条件を満たすモニタと接続すれば、USB Type-Cケーブル1本接続するだけで外部映像出力に加え、充電も実行することができて便利。 ぼくの環境では充電できました。

外出先から戻ってきたときに、USB Type-Cケーブル一本接続するだけで、外部映像出力と充電を同時に行えるのはすごく便利です。

●USB Type-C端子→USB Type-Cケーブル→27インチ4Kモニタ
●USB Type-C端子→USB Type-Cケーブル→14インチモバイルモニタ
●HDMI端子→HDMIケーブル→27インチモニタ
で接続したところ

4画面同時出力することができました。広い表示領域を確保できます。

4Kモニタには4K(3840×2160ドット)の解像度で出力できています。4Kの解像度で出力する場合、リフレッシュレートが30Hzに制限されてしまうモデルがありますが、本モデルでは60Hzに設定できます。

カメラ

約500万画素の高精細カメラをパネル上部に搭載。

高画素のカメラなので、綺麗に撮影できる印象を受けました。

カメラシャッターを搭載。

上にあるスライダを左にずらすとカメラに蓋をすることができます。

映像の漏洩問題を防ぐことができますね。なお、顔認証に対応しています。

マイクミュートボタン搭載

マイクミュートボタンも搭載。

F8キーでオン/オフの切り替えが可能です。マイクミュート機能をオンの状態で、F8キーのオレンジのライトが点灯します。

バッテリ駆動時間

HP Webサイトの製品ページのスペック表にはバッテリ駆動時間が液晶パネル搭載モデルでは「最大12時間30分」、OLEDパネル搭載モデルでは「最大13時間」と記載されていますが、実際にバッテリ駆動時間を計測してみました(測定対象は第13世代インテルCoreプロセッサ+液晶パネル搭載モデル)。

[設定]
ディスプレイ輝度:80/電源モード:バランスに設定した状態
条件1)基本的に何もしない
条件2)YouTubeの動画を標準サイズで再生しつつ、Web閲覧/テキスト入力などの操作を行う

条件1
条件2
1時間経過したときのバッテリ使用量
5%
11%
推定バッテリ駆動時間
約20時間
約9.1時間

*バッテリ駆動時間は、構成/使用状況等によって大きく異なると思うので、あくまで参考程度にしてください。

*推定バッテリ駆動時間は1時間経過したときのバッテリ使用量をベースに単純計算で算出

条件1の何もしない状態で約20時間、条件2の動画再生した状態で約9.1時間バッテリが駆動する計算です。

サウンド

Pavilion Plus 14-ewの第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルには、北欧の老舗音響メーカーBang&Olfusenと共同開発したサウンドシステムが搭載されていましたが、インテルCore Ultraプロセッサ搭載モデルにはPoly Studioのサウンドシステムを採用。Polyは会議オーディオソリューションを得意としており、2022年11月にHPに仲間入りしたそうです。

スピーカーは底面部の前面部寄りの左右に配置されたデュアルスピーカーシステムを採用。

実際に音楽を聴いてみましたが、カシャカシャする感じはなく、しっとりと落ち着いた音質の印象。個人的には、結構聞きやすくて好きです。

OMEN Gaming Hubツール同梱

OMEN Gaming Hubツールが同梱されており、 「システムモニター」画面で、CPU/RAMの使用状況、ストレージ容量等を リアルタイムでチェックできます。

ファンの音/熱

ファンの音をスマホの騒音計アプリで計測してみました(スマホのアプリなので数値が正確ではない可能性があります)。

ネットを見るなど一般的な使い方をしているときは15-20dB程度ですごく静か。ほとんどファンの音が聞こえてきません。

FF15ベンチマーク実行時、31-35db程度で、ファンの回転音が少し聞こえてきます。ちょっと耳障りに感じる程度。個人的にはすごくうるさいとは感じませんでした。

熱についてですが、一般的な使い方をしているときはほとんど熱を感じません。ベンチマーク実行直後、 底面部の通気孔部分が少し温かくなりますが、熱くはないですね。

また通気孔近くのキーボード上部も少し温かくなります。すごく熱い、と感じることはなかったので冷却は上手くいっているみたいです(あくまで使用した範囲における個人的感想です。騒音・熱の状況は、マシン構成/使用状況/負荷等によって異なるので参考程度にしてください)。

7)各パーツをチェック

Pavilion Plus 14-ewの各パーツをチェックします。

ディスプレイ

縦横比16:10の14インチパネルを搭載

13.3インチ/16インチノートPCと並べてみました。上の画像の左が13.3インチノート(縦横比16:10)、真ん中がレビュー機(14インチ) (縦横比16:10)、右が16インチノート(縦横比16:10)です。

同じ14インチで縦横比16:9のパネルを搭載したノートPCを並べてみると(左が14インチノート(縦横比16:9)、右がレビュー機(14インチ) (縦横比16:10))

本モデルの方が縦方向にパネルが大きいのがわかります。

【ディスプレイのスペック】

本モデルでは液晶IPSパネル/OLEDパネル搭載モデルを選択できます。

  液晶IPSパネル OLEDパネル
パネル 14インチ/16:10/IPS 14インチ/16:10/OLED(有機EL)
最大解像度 2560×1600 2880×1800(2.8K)
光沢/非光沢 非光沢 光沢
タッチパネル 非タッチパネル 非タッチパネル
輝度 300nit 400nit
リフレッシュレート 最大120Hz 最大120Hz
【液晶IPS/OLEDパネル】

液晶IPSパネル搭載モデルとOLED(有機EL)パネル搭載モデルを用意。レビュー機はIPSパネル搭載モデルです。

OLEDディスプレイの主なメリット/デメリットは次のとおり。

  • 高画質
  • 黒をしっかり表現できる
  • レスポンスが速い
  • 焼き付きが発生しやすい

表示の綺麗さ・色表現の鮮やかさでは、OLEDの方が上だと思います。

上の画像はイベントの展示機。多分OLEDパネル搭載モデルです。

レビュー機は表示の綺麗なIPSパネルを採用しているので、

色の描写も結構綺麗です。

個人的にはこれで十分かも。

色域sRGB99%の27インチ4K IPSパネル搭載モニタに同じ画像を映し出してみましたが、

見え方に大きな差は感じませんでした。レビュー機の色域は比較的広めのようです。

黒い部分もしっかりめに描写可能。

色表現が美しく、黒が引き締まって見えるので、映像も楽しめます。

視野角は広め

【光沢/非光沢パネル】
  メリット デメリット
光沢パネル
  • 色の表現が鮮やかなので、映像/画像を楽しめる
  • 照明など、周りの物の映り込みが発生しやすい。
  • ぎらつきが多いので、長時間見続けた時の目への負担が大きい
非光沢パネル
  • 映り込みが発生しにくいので、いちいちディスプレイの角度を調整しなくてもいい
  • ぎらつきが少ないので目への負担が軽い
  • 光沢パネルと比べて、色の表現が淡い感じになる

IPSパネルは非光沢パネル、OLEDパネルは光沢パネルを採用。光沢パネルの方が色表現が鮮やかになりますが、映り込みが発生しやすいです(上の画像はイベントの展示機。映り込みが発生しているので、多分OLEDパネル搭載モデルだと思います)。

こちらは非光沢パネル搭載モデル。映り込みが発生しづらく、長時間見続けたときの目の負担を軽減できると思います。

【高精細パネル】

液晶IPSパネルは最大解像度が2560×1600ドット、OLEDパネル搭載モデルは2880×1800ドットの高精細パネルを搭載。

レビュー機の場合、拡大率100%に設定すると表示領域が広くなりますが、ちょっと表示が小さすぎて見づらいですね。

150%だとかなり見やすいですが、表示領域が狭くなります。

個人的には125%でなんとか読めるかな、という感じ 僕は125%でレビューしました。

精細感の高い表示が可能。文字表示も滑らかです

【タッチパネル】

タッチパネルはどちらも非搭載。

【輝度】

画面の明るさを示す輝度はIPSパネルが300nit。標準的レベルで、室内で使っている際、暗さを感じることはありませんでした。OLEDパネルは400nitと明るめです。

【リフレッシュレート】

リフレッシュレートとは、1秒間に画面が何回書き換わったかを計測する値。Hz(ヘルツ)で示され、1秒間に60回書き換わると60Hzと表現されます。

リフレッシュレートが低いとチラツキが生じたり、映像が滑らかに表現されない、などの問題が生じるため、ゲームを堪能することができません。

本モデルに搭載されるパネルのリフレッシュレートは最大120Hz。一般的なモニタのリフレッシュレートが60Hzですから、約2倍の値となっており、より滑らかな表現が可能です。

キーボード

キーボードはテンキー非搭載モデル。

キートップのフォントが大きめで見やすいですね。

Enterキーの右横に一列キーが配置されたHP独自の設計を採用。

慣れるまではEnterキーを押そうとして、誤って右にあるキーを押してしまうかもしれません。 僕的にはこのキーがない方がタイピングしやすいんですけどね。

Enterキー自体は標準的な大きさです。

キーストローク(キーを押し込む深さ)は1.3mmと浅め。打鍵感は柔らかめ。 個人的にはもう少し固い方がきびきびタイピングできていいですが、このあたりは個人的な好みによって左右されると思います。カチャカチャという打鍵音は標準的なレベル。

強くキーを押してもボディのたわみはほとんど感じないです

キーピッチ(キー間の距離)は18.7mm。

フルサイズのキーボード(19mm)より若干狭めですが、あまり窮屈な感じはしないです。

キーボードにはバックライトを装備。

F4キーでバックライトのオン/オフの切り替え、2段階の明るさの設定を実行可能です

タッチパッド

タッチパッドはクリックボタンが一体となったタイプを採用。

非常に大きく、表面も滑らか。思ったところにポインタをスムーズに移動できます。

クリックボタン部分ですが、押し込む深さがちょっとあります。押した感触は柔らかめ 僕的にはもうちょっと浅くてサクサク押せる方が好きかな。

クリックボタン部分の反応ですが、下の端の方を押さないと 上手く反応してくれないことがありました。 このあたりは、慣れが必要かもしれません。

左側面部

左側面部には、

左から順に、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート、USB Type-Aが配置されています。

左側面部のすべての端子類にケーブル・デバイスに接続したところ。

右側面部

右側面部には

左から順に、USB Type-C×2、HDMI、USB Type-A端子が配置されています。

右側面部のすべての端子類にケーブル・デバイスを接続するとこんな感じ。

左右の側面部のすべての端子類にケーブル・デバイスを接続してみました。

本体手前側にケーブル類が来ないので、タイピング時に邪魔になることはないと思います。

前面部

前面部に端子類はありません。

指をひっかけてカバーを開けますが、

ゆっくりとであれば片手だけでカバーを開けきることができました。

背面部

背面部にも端子類はありません。

底面部

中央に通気孔が大きめに取られています。

8)同梱物をチェック

Pavilion Plus 14-ewの同梱物をチェックします。

ACアダプタと電源ケーブル。

本モデルには65W型のACアダプタを同梱(第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデル)。スペック表を見ると、インテルCore Ultraプロセッサ搭載モデルには100W型のACアダプタが採用されているみたいです。多分ACアダプタは65W型よりも大きいと思います。

ACアダプタは片手で掴めるぐらいの大きさ

厚さはこんな感じ。

電源ケーブル

接続端子には、USB Type-C端子が使われています。

右側面部に配置されている2つの端子のどちらでも充電可能

ACアダプタと電源ケーブルを合わせた重量は340g。

本体を合わせた重量は1.785kg。がんばれば一緒に持ち歩けるかな。

本モデルには、コンセントのみのパーツも同梱されています。

ACアダプタとコンセントのみのパーツを合わせた重量は271g。

本体を合わせた重量は1.716kgです。

マウス同梱

本モデルにはワイヤレスマウスが標準で同梱されています。

USBレシーバーをUSB端子に接続して使用します。

厚さ2.5cmしかないので

鞄の中に収納しやすいです。

スリムタイプで73gと軽量で動かしやすく、使い勝手はいいですね。

マウスがあった方が断然操作しやすいと思うので、

標準で付いてくるのはありがたいかも。

まとめ

以上、Pavilion Plus 14-ewについて見てきました。主な特徴をまとめると次のとおり。

Pavilion Plus 14-ewの特徴
  • 14インチパネル搭載のコンパクトノートPC
  • アルミニウムを用いたスタイリッシュなデザイン
  • インテルCore Ultraプロセッサ搭載
  • OLEDパネル搭載モデルを選択可能

14インチパネル搭載のコンパクトノートPC。ボディにアルミニウムを用いることで 洗練されたデザインに仕上がっています。インテルCore Ultra Hシリーズプロセッサ搭載モデルを選択可能。AI処理を効率良く行えます。

標準で高精細なパネルを搭載しており、液晶IPSパネルに加えて、表示の綺麗なOELD(有機EL)パネル搭載モデルも選べます。

洗練されたデザインのモデルがいい、コンパクトなノートPCを探しており、パネル表示にもこだわりたい、という人にオススメです。

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