HP Envy x360 16-acの特徴解説

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Envy x360 16-acは、HPのプレミアムノートに位置づけられるENVYシリーズのノートPC(→ENVYシリーズ一覧)。16.0インチという大きめのパネルを搭載したPCです。

モデル名に「x360」が付いていることからわかるとおり、液晶を360度回転させることのできる2-in-1ノートPCです。

HP Envy x360 16-ac特徴解説

主な特徴は次のとおり。

  • インテルCore Ultra搭載モデル(AI専用NPU搭載)
  • 16.0インチパネル搭載
  • 液晶を360度回転させることのできる2-in-1ノートPC
  • Copilotキー搭載
  • ボディにアルミニウムを採用

ここではEnvy x360 16-acの特徴・スペック等について解説します。

【参考】Envy x360 16-ac動画

Envy x360 16-acに関する動画をYouTubeにアップしています。

*ここに記載されているスペック・構成・価格は記事執筆時点のものです。最新情報については必ずHP Webサイトでご確認ください。

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1)4つのモードで利用できる2-in-1ノート

Envy x360 16-acは、液晶部分を360度回転させて、4つのスタイル(ノートブック/テント/スタンド/タブレット)に切り替えて使うことができる2-in-1ノートPCです。

こちらはノートブックスタイル。4つのスタイルの中でキーボードを使うことができる唯一のスタイルです。

テントスタイル。狭い場所で使いたいときに便利です。

スタンドスタイル。画面との距離が近いので、映像などを楽しみたいときに便利。

タブレットスタイル。状況に応じて最適なスタイルで利用できます。

2)コンパクト/スリムなボディ

HP Envy x360 16-ac特徴解説

Envy x360 16-acは16インチノートPCとしては、コンパクト/スリムなボディを実現。厚さは18.2mmしかありません。

重量は約1.87kgしかなく、2-in-1タイプの16インチノートPCとしては軽い方だと思います。気軽に外に持ち運ぶには重いですが、室内を移動するぐらいであれば大きな負担にはならないでしょう。

高強度のアルミニウムを採用しているため、質感は高いと思います。

カラーリングはグレイシャーシルバーのみ。

3)スペックをチェック

Envy x360 16-acの主なスペックをチェックします。同時期に発売されたインテルCore Ultra Uシリーズプロセッサ搭載の14インチモデルEnvy x360 14-fc(インテル)のスペックと比較してみました。

【参考】Envy x360 14-fc(インテル)レビュー

モデル名 Envy x360 14-fc(インテル) Envy x360 16-ac
カラーリング メテオシルバー/ ミッドナイトブルー グレイシャーシルバー
パネル 14.0インチ・WUXGA・IPSタッチディスプレイ (1920×1200 / 16:10 / 400nit / 60Hz)

14.0インチ・2.8Kブライトビュー・OLEDタッチディスプレイ (2880×1800 / 16:10 / 400nit / 48~120Hz)
16.0インチ・WUXGA・IPSタッチディスプレイ (1920×1200 / 16:10 / 400nit / 40~60Hz)

16.0インチ・2.8Kブライトビュー・OLEDタッチディスプレイ (2880×1800 / 16:10 / 400nit / 48~120Hz)
CPU インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125U
インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155U
メモリ 16GB オンボード (6400MHz, LPDDR5)
32GB オンボード (6400MHz, LPDDR5)
ストレージ 512GB /1TB PCIe NVMe TLC M.2 SSD
光学ドライブ -
グラフィックス インテル グラフィックス (プロセッサーに内蔵)
端子類 HDMI 2.1 出力端子×1、Thunderbolt 4 with USB4 Type-C 40Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort 2.1、電源オフUSBチャージ機能対応)、 SuperSpeed USB Type-C 10Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)、 SuperSpeed USB Type-A 10Gbps ×2 (うち1ポートは電源オフUSBチャージ機能対応)、 ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1
サイズ 約 313 × 218× 16.9 mm(最厚部) 約 356 × 245× 18.2 mm(最厚部)
重量 約 1.39 kg 約 1.87 kg

CPU

CPUには、Core Ultra 5 125U/7 155Uプロセッサ 搭載モデルを選択できます。Core Ultraプロセッサは、省電力を実現しているほか、描画処理能力を高めています。またNPU AIエンジンを搭載しており、効率的なAI処理を可能にします。

【インテルCore Ultraプロセッサ】
インテルCore Ultra 性能 特徴
Hシリーズ



高性能ノートPC向け/性能重視
★Uシリーズ
スリムノートPC向け/消費電力重視

Core Ultraプロセッサの種類として、高性能マシンに搭載される「Hシリーズ」、スリムタイプのPC向けの「Uシリーズ」の2つが挙げられます。本モデルには「Uシリーズ」を採用。

CPU インテルCore Ultra 5 125U  【参考】
インテルCore Ultra 5 125H 
インテルCore Ultra 7 155U 【参考】
インテルCore Ultra 7 155H 
コアの数 12
Performance-coresの数:2
Efficient-coresの数:8
低消費電力 Efficient-core数:2
14
Performance-coresの数:4
Efficient-coresの数:8
低消費電力 Efficient-core数:2
12
Performance-coresの数:2
Efficient-coresの数:8
低消費電力 Efficient-core数:2
16
Performance-coresの数:6
Efficient-coresの数:8
低消費電力 Efficient-core数:2
スレッドの数 14 18 14 22
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 4.30GHz 4.50GHz 4.80GHz 4.80GHz
キャッシュ 12MB 18MB 12MB 24MB
内蔵グラフィックス インテルグラフィックス インテルArcグラフィックス インテルグラフィックス インテルArcグラフィックス
NPU

HシリーズとUシリーズのプロセッサの仕様を比較してみました。やはりHシリーズの方がスペックが充実していますね。

メモリ

メモリは16GB/32GB搭載モデルを用意。16GBあれば、ネットを見る/表計算ソフトを普通に使う/動画を再生するといった、比較的負荷の軽いタスクを処理する場合には十分でしょう。より性能を重視するのなら32GBメモリ搭載モデルを選ぶのもだりだと思います。

オンボードタイプなので、購入後に自分でカスタマイズすることはできません

ストレージ

ストレージには、HDDよりも高速アクセスできるSSDを搭載。512GB/1TBの容量を選べます。

グラフィクス

グラフィックスは、CPU内蔵タイプのインテルグラフィックスを搭載。Core Ultra Hシリーズに搭載されているインテルArcグラフィックスよりも描画処理能力は下です。NVIDIA GeForceシリーズなど、高性能なグラフィックス搭載モデルは用意されていません。

スペックまとめ

基本性能は充実しています。それほど負荷のかからない一般的な作業(Web閲覧/動画再生等)であれば、そんなにストレスは感じないと思いますが、動画/画像処理や3Dゲームといった、負荷のかかる処理をサクサクこなすのはちょっと厳しいでしょうね。

4)パッケージをチェック

HP Envy x360 16-acのパッケージ別のスペックは次のとおり。

モデル名 スタンダードモデル パフォーマンスモデル
ディスプレイ 16.0 IPS(1920×1200) 16.0 OLED(2880×1800)
CPU インテル Core Ultra 5 125U インテル Core Ultra 7 155U
メモリ 16GBオンボード 32GBオンボード
ストレージ 512GB SSD 1TB SSD
バッテリ駆動時間
(MobileMark 25にて計測した数値)
最大 14時間30分 最大 11時間
希望販売価格 209,000円~ 284,900円~

割引き後価格

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スタンダードモデル/パフォーマンスモデルの2つのモデルが用意されています。ディスプレイ/CPU/メモリ容量/ストレージ容量が異なります。またバッテリ駆動時間も異なります。

5)特徴をチェック

HP Envy x360 16-acの特徴をチェックします。

Copilotキー搭載

以前は右のCtrlキーがあった場所にCopilotキーが搭載されています。

このキーを押と、AIアシスタント機能であるCopilot in Windowsがすぐに起動するため、効率的にAI機能を利用できます。

搭載している端子類

搭載している端子類は次のとおり。

  • HDMI 2.1 出力端子×1
  • USB Type A 10Gbps×2 (うち1ポートは電源オフUSBチャージ機能対応)
  • Thunderbolt 4 with USB4 Type-C 40Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort 2.1、電源オフUSBチャージ機能対応)
  • SuperSpeed USB Type-C 10Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)
  • ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1

SDカードリーダーは非搭載です。

【搭載しているUSB端子の種類と配置場所】
USB端子 最大転送速度 個数/場所
USB Type-A 10 Gbps 1個/左側面部
1個/右側面部
SuperSpeed USB Type-C 10 Gbps 1個/左側面部
Thunderbolt 4対応USB Type-C 40 Gbps 1個/左側面部

USB端子は、従来からあるType-A端子が2つ、前後の向きのないType-C端子が2つの合計3つ搭載されています。

USB Type-C 本モデルでの対応 特徴 備考
Alt Mode-DisplayPort 外部映像出力可能 Alt mode対応のUSB Type-Cケーブル必要
PowerDelivery対応 受給電可能 高速充電可能

Thunderbolt 4

最大40Gbpsで転送可能 Thunderbolt 4対応機器と接続する必要あり

USB Type-C端子は2つともDisplayPortにも対応しているため、外部に映像を出力するのにも使用可能です。PowerDeliveryにも対応しています。

Thunderbolt 4に対応しているのは1つのType-C端子だけ。対応器機に接続すれば最大40Gbpsという速度でデータのやりとりを実行できます。

マウス/アクティブペン同梱

ワイヤレスマウスとHP リチャージャブル MPP2.0 アクティブペン (シルバー)が同梱されます。

Webカメラ

本モデルには約500万画素のWebカメラをパネル上部に搭載。プライバシーカメラスイッチを搭載してほか、マイクミュートボタンも利用可能です。顔認証機能も搭載しています。

Poly Studio のサウンドシステムを採用

Poly Studioのサウンドシステムを採用。Polyは会議オーディオソリューションを得意としており、2022年11月にHPに仲間入りしたそうです。

セキュリティ機能

離れると画面をオフに、近づくとスリープ解除、視線を外すと画面を暗くする、といった機能が備えられています。

6)各パーツをチェック

HP Envy x360 16-acの各パーツをチェックします。

パネル

HP Envy x360 16-acは、14.0インチパネルを搭載。

IPSパネル搭載モデルとOLEDパネル搭載モデルを選べます。主なスペックは次のとおり。

  IPSパネル OLEDパネル
パネル 16.0インチ/IPS/16:10 16.0インチ/OLED/16:10
最大解像度 WUXGA(1920×1200) 2.8K(2880×1800)
タッチパネル タッチパネル タッチパネル
輝度 400nit 400nit
リフレッシュレート 40~60Hz 48~120Hz
【OLEDパネル】

OLED(有機EL)パネル搭載モデルを選択可能。

OLEDパネルの主なメリット/デメリットは次のとおり。

  • 高画質
  • 黒をしっかり表現できる
  • レスポンスが速い
  • 焼き付きが発生しやすい
【16:10のパネルを採用】

アスペクト比(パネルの縦横比)は、一般的なモデルの場合16:9ですが、このHP Envy x360 16-acでは、16:10のパネルを採用しており、縦長のパネル表示になっています。

【2.8Kパネル】

最大解像度が2.8K(2880×1800ドット)のパネルを搭載したモデルを選択可能。一般的的なフルHDの解像度(1920×1080)と比べて精細感の高い表示が可能。

【タッチパネル搭載】

2-in-1タイプPCのためタッチパネルを搭載。指による直感的な操作が可能です。

【輝度】

輝度は400nit。一般的なパネルの輝度は300-350nitなので、ちょっと明るめのパネルを採用しています。

【リフレッシュレート】

リフレッシュレートとは、1秒間に画面が何回書き換わったかを計測する値です。Hz(ヘルツ)によって示され、1秒間に60回書き換わると60Hzと表現されます。リフレッシュレートが低いとチラツキが生じたり、映像が滑らかに表現されない、などの問題が生じます。

一般的なモニタのリフレッシュレートは60Hz。本モデルはOLEDパネルが最大120Hz対応のため、より滑らかな映像を楽しめると思います。

キーボード

キーボードのキーピッチは約19.0×18.7mm、キーストロークは約1.3mm。

フルサイズのキーピッチ(19mm)と同程度の広さを確保しているため、窮屈な感じはないと思います。画像を見る限り、テンキーは非搭載のようです。

左側面部

USB Type-A端子、HDMI端子、USB Type-C×2を搭載。

右側面部

右側面部。ヘッドホン端子とUSB Type-Aを配置。

ACアダプタ

スペック表によると、65W USB Type-CスリムACアダプタを採用。なので充電時には、Type-C端子が1つ占有される形になります。

まとめ

以上、Envy x360 16-acについて見てきました。主な特徴は次のとおり。

Envy x360 16-acの特徴
  • インテルCore Ultra搭載モデル(AI専用NPU搭載)
  • 16.0インチパネル搭載
  • 液晶を360度回転させることのできる2-in-1ノートPC
  • Copilotキー搭載
  • ボディにアルミニウムを採用

NPUを搭載したインテルCore Ultra Uシリーズプロセッサを搭載。Copilotキーを搭載しており、Copilot in Windowsをすぐに起動できるなど、AIを効率よく利用できるよう設計されています。

16インチパネルを搭載した2-in-1 PC。OLEDパネル搭載モデルが選択可能です。大きめのパネルで作業したい、パネル表示にはこだわりたい、AIに興味がある人にオススメです。

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(更新日:2024年4月2日)