HP ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル/旧モデル)レビュー/アルミボディの15インチ液晶搭載2-in-1ノートPC
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ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル/旧モデル)は、HPのプレミアムノートに位置づけられるENVYシリーズに属する15インチ液晶搭載ノートPC(→ENVYシリーズ一覧)。
モデル名に「x360」が付いていることからもわかるとおり、液晶を360度回転させることのできる2-in-1タイプのノートPCです。
特徴をまとめると次のとおり。
- アルミボディの美しいデザイン
- コストパフォーマンスに優れたAMDのRyzenプロセッサを搭載
- ハイエンドのRyzen 7プロセッサ搭載モデルを選択可能
- 15.6インチ液晶搭載ながらスリム/コンパクトなボディ
- いろんなスタイルで使える2-in-1ノートPC
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)は、ENVY 15 x360(AMD)旧モデルの後継モデルとして位置づけられています。
ここでは、新しいENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)の特徴・スペック・パフォーマンス・使い勝手について解説します。
ENVY x360 15(2020年モデルレビュー
(2020/6追記)ENVY x360 15(2019年モデル/旧モデル)の後継モデルENVY x360 15(2020年モデル)について詳しく解説しています。2019年モデルよりもコンパクトになったほか、新しい世代のAMD Ryzenプロセッサを搭載し、性能アップを図っています。詳しくは、ENVY x360 15(2020年モデル)レビュー/比較を参照してください(2019年モデルとの違いについても解説しています)。
- 目次
- 1)アルミボディの美しいデザイン
- 2)2-in-1ノートPC
- 3)ENVY x360 15旧モデルと新モデルの違い
- 4)AMD Ryzenプロセッサ搭載
- 5)パフォーマンスをチェック
- 6)2-in-1タイプの15インチノートPCとしてはコンパクト/スリム
- 7)使い勝手をチェック
- 8)高い耐久性を確保
- 9)各パーツをチェック
- 10)同梱物をチェック
- 11)まとめ
*ここに記載されているスペック・構成は記事執筆時点のものです。最新情報については必ずHP Webサイトでご確認ください。レビュー機はメーカーの貸出機です。
1)アルミニウムボディの美しいデザイン
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)は、アルミニウム合金をCNC(コンピュータ数値制御)削り出しで加工したアルミニウムボディを採用しています。
アルミニウム削り出しのメリットとしては、
- 均一な素材の塊から削り出すので精度が高い(品質が良い/強度がある)
- 削り出すためデザイン性が高い
の2点が挙げられます。
アルミニウムボディはやっぱり高級感がありますね。
表面には梨地処理が施されており、手に馴染みます。触ると、さらさらしていてべとつきにくい。触った感触がすごく心地いいです。ただ、汚れがつくと目立ちやすいでね。触った後が目立ちやすいので、気になる人はこまめに拭き取る必要があります。
光が当たったときの反射がとても綺麗。メタル素材らしい質感です。
天板部中央に配置されているゴールドのHPロゴが鮮やかに輝きます。
背面部は直線を基調としたデザインになっており、カチッとした印象を与えます。持ち運ぶ際には、この部分を掴むことが多いのですが、凹凸のあるデザインになっているため、指が引っかかりやすく持ちやすいです。
天板部と底面部は同じ素材を採用しているため、統一感があります。底面部を触っても、天板部と同様さらさらしていて気持いいです。
CNC削り出しのユニボディのため、キーボード周辺部も当然アルミニウムです。キーも同じカラーリングを採用しており、落ち着いた印象を与えます。
光が当たると、アルミボディが鈍く反射して、高級感を醸し出します。パームレスト部分を触るとひんやりしますね。
また、液晶の外枠と液晶パネルが一体化されたデザインになっているため、野暮ったさがまったくありません。
カラーリングはナイトフォールブラックですが、あんまり黒い感じはしないですね。光の当たり方により、黒く感じたり、
濃い茶色っぽい印象を受けたりします。
2)2-in-1ノートPC
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)液晶は360度回転させることができる2-in-1ノートPCです。
使う状況に合わせてノートPC/スタンド/テント/タブレット/フラットの5つのモードで利用可能です。
ノートPCモード。5つのモードの中で唯一キーボードが利用可能で、通常のノートPCのように使えます。
スタンドモード。スタンドモードにすると、液晶との距離が近くなり、指で操作しやすいうえに、迫力ある映像を楽しめます。
テントモード。設置場所が狭いときにこのモードを使うと便利です。
タブレットモード。タブレットのように画面を指で操作できます。
もちろん縦横表示回転機能を搭載。
重量が2kg近くあるのでずっと片手で持って操作するのは厳しいですね。机や膝の上に置いて作業することになると思います。
フラットモード。他の人と一緒に画面を共有したりする場合に使用します。
3)ENVY x360 15旧モデルと新モデルの違い
ENVY x360 15の旧モデルと新モデルの違いについて解説します。主な違いは次の表のとおり(イベントに両モデルが展示されていました。上の画像の左が旧モデル、右が新モデルです)。
モデル名 | ENVY 15 x360 (旧モデル) |
ENVY x360 15(2019年モデル) |
カラーリング | ダークアッシュブラック | ナイトフォールブラック |
OS | Windows 10 Home (64bit) | |
液晶 | 15.6インチ液晶 フルHD・IPSタッチディスプレイ (1920×1080) |
|
CPU | AMD Ryzen 5 2500U (2.00GHz-3.60GHz, 2MB L2キャッシュ) |
AMD Ryzen 5 3500U (2.10GHz-3.70GHz, 2MB L2キャッシュ) AMD Ryzen 7 3700U (2.30GHz-4.00GHz, 2MB L2キャッシュ) |
メモリ | 8GB (4GB×2) DDR4-2400MHz/ 16GB (8GB×2) DDR4-2400MHz |
|
ストレージ | 256GB SSD (PCIe NVMe M.2) + 1TB ハードドライブ (SATA, 7200回転) | 512GB SSD (PCIe NVMe M.2) |
光学ドライブ | - | |
グラフィックス | AMD Radeon Vega 8 グラフィックス (プロセッサーに内蔵) | AMD Radeon Vega 8 グラフィックス (Ryzen 5プロセッサに内蔵) AMD Radeon RX Vega 10 グラフィックス (Ryzen 7プロセッサに内蔵) |
最大バッテリ駆動時間 | 約10時間 | 約13時間 |
認証 | 顔認証 | 指紋認証 |
バックライトの明るさ調整 | × | ○ |
カメラキルスイッチ | × | ○ |
端子類 | HDMI 2.0 出力端子×1、USB3.1 Gen1 ×2 (うち1ポートは電源オフUSBチャージ機能対応) 、 USB Type-C 3.1 Gen2 ×1 (電源オフUSBチャージ機能対応、Power Delivery3.0) 、 ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1 | HDMI 2.0 出力端子×1、USB3.1 Gen1 ×2 (うち1ポートは電源オフUSBチャージ機能対応) 、 USB Type-C 3.1 Gen1 ×1 (電源オフUSBチャージ機能対応、Power Delivery3.0) 、 ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1 |
サイズ | 約 359×245×19(最薄部)- 20(最厚部)mm | 約 359×245×17(最薄部)- 18(最厚部)mm |
重量 | 約 2.11kg | 約 1.98 kg |
新モデルの変更点
■CPUにAMD Ryzen 7を搭載できる
旧モデルでは、Ryzen 5プロセッサ搭載モデルしか選べませんでしたが、新モデルでは最新世代のRyzen 5プロセッサに加えて、Ryzen 7プロセッサ搭載モデルが選べるようになっています。
■512GB SSD搭載モデルを用意
旧モデルでは、ストレージの構成は256GB SSD (PCIe NVMe M.2) + 1TB (7200rpm)でしたが、新モデルでは512GB SSD(PCIe NVMe M.2)を用意。SSDの容量が倍になっていますが、HDDは搭載されていません。
■バッテリ駆動時間が延長
最大バッテリ駆動時間が10時間(旧モデル)から13時間に延びています。
■認証方式が顔認証から指紋認証に変更
旧モデルでは顔認証機能を使用していましたが、新モデルでは指紋認証に変更されています。上の画像の右が新モデル。キーボード右下に指紋認証センサーが配置されているのがわかります。
■キーボードバックライトの明るさ調整
旧モデルではキーボードバックライトの明るさ調整は実行できませんでしたが、新モデルでは2段階の明るさ調整が可能になっています。
■カメラキルスイッチを搭載
新モデルの右側面部にカメラキルスイッチを搭載。このスイッチを利用することで、Webカメラを使用しないときは、簡単に利用不可にすることができ、プラバシー問題を回避できます。
■スリム化/軽量化を実現
■底面部の通気孔のデザインが違う
上の画像の左が旧モデル、右が新モデルです。底面部の通気孔のデザインが大幅に異なっています。
■前面部のデザインが違う
前面部のデザインが異なります。旧モデルは、液晶を開くための窪みが設置されています。上の画像では、タッチパッドの手前に窪みが見えますね。ここに指を引っかけて液晶を開きます。
こちらは新モデル。前面部全体が、中央が窪んだデザインになっており、前面部のどこからでも指を引っかけて液晶を開くことができます。
■背面部のデザインが異なる
旧モデルでは、背面部にダマスカス鋼の模様が入っていました。この模様はプリントで入っていたのですが、使い方によっては傷が付いたり、剥がれたりすることがあるので、新モデルでは模様は入れられず、シンプルなデザインになっています(上の画像は新モデル)。
■カラーが異なる
旧モデルがダークアッシュブラック、新モデルがナイトフォールブラック。ただ、どちらもブラックをベースとしたカラーリングなので、実際に見てみて、大きな違いを感じることができませんでした。いずれも光が当たったときは、ブラックというよりも濃いめの茶色のように見えます。
4)AMD Ryzenプロセッサ搭載
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)のパッケージ別のスペックは次のとおり。
モデル名 | スタンダードモデル | パフォーマンスモデル | |
モデル番号 | 15-ds0000AU | 15-ds0001AU | 15-ds0002AU |
OS | Windows 10 Home (64bit) | ||
液晶 | 15.6インチ液晶 フルHD・IPSタッチディスプレイ (1920×1080) |
||
CPU | AMD Ryzen 5 3500U (2.10GHz-3.70GHz, 2MB L2キャッシュ) | AMD Ryzen 7 3700U (2.30GHz-4.00GHz, 2MB L2キャッシュ) | |
メモリ | 8GB (4GB×2) DDR4-2400MHz (最大8GB) | 16GB (8GB×2) DDR4-2400MHz (最大16GB) | |
ストレージ | 512GB SSD (PCIe NVMe M.2) | ||
光学ドライブ | - | ||
グラフィックス | AMD Radeon Vega 8 グラフィックス (プロセッサーに内蔵) | AMD Radeon RX Vega 10 グラフィックス (Ryzen 7プロセッサに内蔵) | |
最小構成価格(税抜) | 104,800円 | 114,800円 | 129,800円 |
現時点でスタンダードモデルとパフォーマンスモデルの2つのモデルを用意。
CPUはコストパフォーマンスに優れたAMDのRyzenシリーズの最新世代となるRyzen 5 3500Uプロセッサに加え、よりハイパフォーマンスなRyzen 7 3700Uプロッサ搭載モデルを選べます。
メモリは大容量の8GB/16GBを選べます。一般的な作業であれば8GBで十分でしょうが、余裕のあるパフォーマンスを確保したいのであれば16GBがオススメです。
ストレージは、512GB SSDのみの構成。SATAタイプよりも高速なNVMeタイプのSSDを搭載しています。512GBの容量を確保しているので、すぐに容量が足りなくなるということはないと思います。ただ、大容量データを保存したいニーズがある場合には、大容量の外付けストレージを用意したほうがいいでしょうね。
レビュー機は512GBのSSDを搭載。Cドライブの使用領域は35.5GBでした。空き容量は440GBです。
グラフィックスはCPU内蔵タイプのAMD Radeon Vega 8グラフィックス/AMD Radeon RX Vega 10を搭載。AMDの内蔵グラフィックスは、インテルの内蔵グラフィックスよりも性能が高いと言われています。
光学ドライブは非搭載です。
HPの製品ページに、Ryzenプロセッサの性能を示したグラフがアップされていました。第8世代インテルCoreプロセッサよりも、Ryzenプロセッサの方がパフォーマンスが高いという結果を示しています。
こちらは、内蔵グラフィックスの性能の比較。インテル内蔵グラフィックスに比べて、Ryzenプロセッサ内蔵グラフィックスの方が、圧倒的に高いパフォーマンスを発揮できます。
5)パフォーマンスをチェック
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)のパフォーマンスをチェックしてみました。スタンダードモデルとパフォーマンスモデルの両方のモデルについてチェックしています。
スタンダードモデル
CPU:AMD Ryzen 5 3500U (2.10GHz-3.70GHz, 2MB L2キャッシュ)
メモリ:16GB
ストレージ:512GB SSD (PCIe NVMe M.2)
グラフィックス:AMD Radeon Vega 8 グラフィックス (プロセッサーに内蔵)
パフォーマンスモデル
CPU:AMD Ryzen 7 3700U (2.30GHz-4.00GHz, 2MB L2キャッシュ
メモリ:16GB
ストレージ:512GB SSD (PCIe NVMe M.2)
グラフィックス:AMD Radeon RX Vega 10 グラフィックス (プロセッサーに内蔵)
CPUの性能をチェックするCINEBENCHベンチマークのスコア(上がスタンダード、下がパフォーマンス)。
CPU:いずれも600点台を記録。ノートPCとしては十分高いスコアです。
ストレージの性能をチェックするCrystalDiskMarkベンチマークソフトのスコア(上がスタンダード、下がパフォーマンス)。高速アクセスできるPCIe NVMe SSDを搭載しているだけあって高いスコアを記録しています。
Web閲覧/動作再生といった一般的なタスクの場合、サクサク快適に動きます。
負荷が軽めのゲーム「ドラゴンクエストX」のベンチマークソフトを実行してみました。スコアは次のとおり。
画質 | 解像度 | 【スタンダード】 Ryzen 5搭載モデル /評価 |
【パフォーマンス】 Ryzen 7搭載モデル スコア/評価 |
標準品質 | 1920×1080 | 7751/とても快適 | - |
最高品質 | 1920×1080 | 5757/快適 | 7025/とても快適 |
負荷が中程度のゲーム「ファイナルファンタジー14 紅蓮のリベレータ」のベンチマークソフトの結果は次のとおり。
画質 | 解像度 | 【スタンダード】 Ryzen 5搭載モデル /評価 |
【パフォーマンス】 Ryzen 7搭載モデル スコア/評価 |
標準品質 (ノートPC) |
1920×1080 | 3264/やや快適 | 4045/快適 |
高品質 (ノートPC) |
1920×1080 | 2400/普通 | 2945/やや快適 |
最高品質 | 1920×1080 | 1634/設定変更を推奨 | 2080/普通 |
やはり、AMD Ryzen 5搭載モデルと比べてRyze 7搭載モデルの方が描画処理能力は上です。なので、パフォーマンスを重視するのであれば、AMD Ryzen 5の上位に位置づけられ、内蔵グラフィックスも強化されているAMD Ryzen 7を搭載したプロセッサを搭載したパフォーマンスモデルの購入を検討してみることをオススメします。
6)2-in-1タイプの15インチノートPCとしてはコンパクト/スリム
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)は15.6インチという大きめの液晶を搭載したノートPCですが、一般的な15インチノートPCと比べて、コンパクト/スリムなボディに仕上がっており、あまり大きく感じません。
厚みは17(最薄部)- 18(最厚部)mm。2-in-1タイプの15インチノートPCとしてはスリムです。
すごく掴みやすいです。
スリムなのでシルエットがすごく美しい。
液晶を180度回転させた状態にすると、薄さが際立ちます。
液晶の外枠(ベゼル)は、縦・横とも非常に狭くなっています。
指と比べると、その狭さがよくわかります。
スリムベゼルのおかげで、ボディがコンパクトになるほか、画面を見ているときに外枠の存在が気にならず画面への没入度を高めることができます。
B5サイズのノートと比べたところ。
とても15インチノートPCには見えないコンパクトさです。これぐらいの大きさであれば、扱いやすいので、ちょっと持ち歩くのも億劫にならないと思います。
重量は1.983kg(実測値)。15インチ液晶搭載ノートPCの標準的な重さが約2kg。ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)はさらに2-in-1ノートPCで、より重くなる要素があるにもかかわらず、2kgを切っています。
脇に抱えて持ってみたところ。
ボディがスリムで掴みやすいのとバランスがいいので、この状態であれば、ちょっとの距離を移動するぐらいであれば、あまり苦にならないですね。
スリムベゼルのおかげで左右の幅が狭まっているため、ビジネスバッグからの出し入れもスムーズ。
ディパックからもラクラク出し入れできます。
スリムタイプなので、鞄の中でもあまり場所を取りません。2kgぐらいの重さなので、ディパックに入れて背置けば、そんなに重く感じないです。
7)使い勝手をチェック
搭載している端子類
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)に搭載されている端子類は次のとおり。
■USB3.1 Gen1×2(うち1つは電源オフUSBチャージ機能対応)
■USB Type-C 3.1 Gen1×1(電源オフUSBチャージ機能対応)
■ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1
■HDMI 2.0映像出力端子
■SDカードリーダー
USB Type-A端子が2つに加え、USB Type-C端子が1つ搭載されています。 合計3つのUSB端子が搭載されているので、USB端子が足りなくて困るということはないと思います。
しかも従来からあるUSB Type-A端子が2つなので、これまでのUSBデバイスを引き続き使用したい人も安心して使えます。
HDMI 2.0端子経由で4Kテレビに接続。4Kの解像度(3840×2160ドット)で外部出力できます。
USB Type-C端子は、データ転送のほか、映像出力にも対応しています。USB Type-C端子経由で、USB Type-C入力対応のモニタに接続したところ、出力することができました。
HDMI端子経由で4Kテレビ、USB Type-C経由でモニタに接続したところ、
3画面同時出力することが可能でした。
複数のモニタを接続して、広い表示領域を確保できるので、作業効率を大幅に向上させることができますね。
起動時間
起動(電源ボタンを押してからデスクトップ画面が表示されるまで)を計測してみました。
1回目→13.46秒/2回目→14.02秒/3回目→12.67秒
このぐらいの速さで起動するのであれば、あまり待たされる感じはないですね。
カメラキルスイッチ搭載
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)の右側面部には、カメラキル(プライバシースイッチ)が搭載されています。このスイッチを手前にずらせば、液晶上部に配置されているWebカメラをオフにすることができます。
上の画像はWebカメラをオフにした状態です。Webカメラを使わない時はオフにすることで、ハッキングによる画像/映像の流出を防ぐことができます。カメラキルスイッチがない場合には、付箋などでカメラをふさぐ必要がありましたが、スイッチの切替で対応できる方がスマートです。
上の左の画像が、Webカメラが使える状態。右がWebカメラをオフにした状態。カメラキルスイッチでWebカメラをオフにすると、物理的にWebカメラが存在しない状態になるので、ハッキングされる恐れがなくなります。
指紋認証センサー搭載
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)は指紋認証センサーを搭載。いちいちキーボードを使わなくても、登録した指をセンサーに当てるだけで、スムーズにロック解除できるので非常に便利です(指紋登録は、「設定」-「アカウント」-「サインイン オプション」で実行)。
左側面部にある 電源ボタンを押した後、登録した指を指紋認証センサーに軽く当てるだけで即座にロック解除されます。強く押し当てる必要はありません。タイムラグはほとんどないので、ストレス無く使い始めることができます。
液晶を開けやすいデザイン
前面部は、中央が窪んだデザインを採用。
前面部のどこからでも指を引っかけやすいため、液晶を開けやすくなっています。ただし片手だけでは開けません。
サーマルプロファイル
同梱される「HP Command Center」ツールの「サーマルプロファイル」を使えば、4つのモードの中から最適なモードを選択して、温度を調整することができます。
■HP推奨モード/■パフォーマンスモード/■快適モード/■静音モード
の中から選択可能です。
バッテリ駆動時間
バッテリ駆動時間は最大13時間。15インチノートPCなので外に持ち出して使う状況はあまり多くないと思いますが、このぐらいの時間を確保できれば、充電できない環境で使用する場合も安心。
また45分の充電で6時間駆動できます。あまり時間がないときでも、一定量充電できるのはすごく便利です。
BANG&OLUFSENテクノロジー対応スピーカーを搭載
北欧の高級オーディオブランド「Bang & Olufsen社」と共同でチューニングしたサウンドシステムを搭載。
キーボードの上部にデュアルスピーカーを配置。ここにスピーカーがあると、手で遮られることがなく、サウンドが直接耳に届きます。
実際に音楽を聴いたところ、クリア感はありますが、ちょっとシャリシャリする感じ。
同梱されるツールを使えば、イコライザを使って自分好みのサウンドにチューニングできます。
このツールでは、Bang & Olufsen Experienceをオフにすることができるのですが、オフにすると音がこもり、まったく違うサウンドになります。やっぱりBang & Olufsenのチューニングはすごいです。
8)高い耐久性を確保
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)は、いろんなスタイルで利用できる2-in-1ノートPCのため、高い耐久性を確保できるような設計になっています。
■アルミ素材を用いている→樹脂製ボディに比べて傷がつきにくい
■多彩なテストを実施→通常のノートPCに比べてヒンジの可動域が広い2-in-1ノートPCなので、多彩なテストを実施しています。
・ノートブックモードの開閉テスト25,000回
・360度の開閉テスト7,000回
■液晶表面に強度のあるGorilla Glass NBTを採用→ひっかき傷がつきにくいです。
■CNCによるアルミニウム削り出し加工でボディを製作しているため、たわみに強いユニボディを実現→片手で持ってもボディのよじれを感じることはありません。すごく剛性は高いので安心して使えます。
9)各パーツをチェック
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)の各パーツをチェックします。
液晶は15.6インチパネルを搭載。
表示の綺麗なIPSパネルを搭載しています。なので液晶表示は精細感が高く、映像を視聴しても、見ていて楽しいです。
光沢パネルを採用しているため、色の表現も鮮やか。ただし、照明などの映り込みが発生するので、適宜液晶の角度を調整する必要があります。
IPSパネルなので視野角が広め。斜め方向からでも、何が表示されているのかをはっきり確認できます。
文字つぶれも発生しておらず、鮮明に表示されるので見やすいです。
最大解像度はフルHD対応の1920×1080ドット。15.6インチという大きめのパネルを搭載しているため、100%表示でも小さすぎて見づらいということはありません。
タッチパネルを標準で搭載しているため、指による直感的な操作が可能です。
ベゼルの狭いデザインですが、Webカメラは液晶上部に配置されています。
キーボード。
個々のキーが独立したセパレートタイプを採用。
テンキーを搭載しているため、数字を入力する際に便利です。
キートップはさらさらしていますが、滑るわけではなく、使っていて心地いいです。
キーストローク(キーを押し込む深さ)は約1.5mm。スリムなボディですが、一般的なノートPCと同程度のキーストロークを確保しています。
数字だけで捉えるとちょっとストロークが浅いかな、と思うのですが、実際に使ってみると、適度な深さで長時間操作していても使いやすいです。
打鍵感はやわらかめですが、反発もあり、疲れにくいですね。
キーピッチ(キー間の距離)は18.7mm。
デスクトップPCに付属するキーボードとほぼ同じキーピッチを確保しているので、窮屈さは感じません。
キーボードにはバックライトを装備。暗い環境でも快適にキー入力できます。
明るさは2段階の調整が可能。F5キーでオン/オフの切替、明るさの調整を実行します。
タッチパッドは横長で、クリックボタンが一体となったタイプです。
表面はすごくさらさらしていて、滑りがいい。思った通りにポインタを移動できます。
クリックボタン部分の押し込み幅は適度で使いやすいです。クリック音もそれほど大きくありません。
端のほうを押しただけでも、クリックボタンはしっかり反応してくれます。またタッチパッドの一番下ではなく、中ほどを押しても反応してくれるのでストレス無く操作できますね。
前述したように、パームレスト部分にもアルミニウムが使われているため、触るとさらさらしています。長時間手のひらを置いておいてもべとつきにくく、ひんやりして気持ちいいです。
左側面部。
写真右(本体手前)から順に、SDカードスロット、ヘッドホン/マイクコンボ端子、
電源ボタン、USB 3.1 Gen1端子、電源端子が配置されています。
電源をオンにした状態で電源ボタンが点灯します。
電源端子に電源ケーブルを接続したところ。L型コネクタを採用しているため、接続する際に必要なスペースを最小限に抑えられます。
SDカードスロットにSDカードを奥まで差し込んだところ。少しだけはみ出しているのがわかります。
右側面部。
写真右(本体奥)から順に、HDMI 2.0、USB 3.1 Type-A(電源オフチャージ対応)、USB 3.1 Type-C Gen1、プライバシースイッチが配置されています。
左右の側面部の端子類にケーブル/デバイスを接続したところ。
背面部。端子類は配置されていません。
左のヒンジに「ENVY」のロゴ配置されています。
底面部。継ぎ目はなく、簡単には筐体内部にアクセスできない仕様になっています。バッテリも内蔵されています。
通気孔が配置されていますが、デザインが独特です。
10)同梱物をチェック
ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)の同梱物をチェックします。
ACアダプタと電源ケーブル。さらにはコンセントのみのパーツも用意されています。
ACアダプタは手のひらサイズ。あまり大きくないので、そんなに場所は取りません。
平べったい形状をしています。
電源ケーブル。
専用端子で接続するタイプです。
ACアダプタと電源ケーブルを合わせた重量は291g。
コンセント部分のみのパーツを使えば、よりコンパクト/軽量化することができます。
ACアダプタとコンセント部分のみのパーツを合わせた重量は227g。電源ケーブルを使う場合に比べて、64g軽量化できます。
「HPパソコンナビ」というガイドブックも同梱されています。
200ページ以上のボリュームがあり、全ページカラーでイラストも多数使われているため、いろいろ参照できると思います。
セットアップ手順や各部名称を示したペーパーも同梱されています。
HP ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)のレビューまとめ
以上、HP ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)について詳しく見てきました。特徴をまとめると次のとおり。
HP ENVY x360 15-ds0000(AMD)(2019年モデル)の特徴
- アルミボディの美しいデザイン
- コストパフォーマンスに優れたAMDのRyzenプロセッサを搭載
- ハイエンドのRyzen 7プロセッサ搭載モデルを選択可能
- 15.6インチ液晶搭載ながらスリム/コンパクトなボディ
- いろんなスタイルで使える2-in-1ノートPC
アルミボディを採用することで美しいデザインに仕上がっているうえに、AMD Ryzen 7プロセッサ搭載モデルも選べるなど、性能面も充実したノートPCに仕上がっています。
2-in-1ノートPCなので、いろんな使い方が可能。15.6インチ液晶という大きめのパネルを搭載しているので、液晶が見やすく、作業もしやすいと思います。あとこのクラスのPCとしてはコンパクト/スリムなので、必要な場合は持ち出して使うのもありだと思います。
ENVY x360 15(2020年モデル】レビュー
後継モデルのENVY x360 15(2020年モデル)について詳しく解説しています。
→参考:ENVY x360 15(2020年モデル)レビュー/比較
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(更新日:2019年8月19日)