OMEN 45L Desktop実機レビュー

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OMEN 45L Desktopは、HPのハイエンドゲーミングシリーズOMENに属するデスクトップPCです(→OMENゲーミングPCシリーズの一覧はこちら)。

OMEN 45L Desktop レビュー

【プロモーション/貸出機材提供:株式会社日本HP】

OMENデスクトップシリーズには、OMEN 45L以外に他に25L/40Lが用意されています。各モデルの数字はボディの容積を表しています。

【OMENゲーミングデスクトップPC一覧】
機種名 OMEN 25L(インテル) OMEN 40L OMEN 45L
CPU 第12世代Core i7-12700F
第13世代Core i7-13700F
第12世代Core i7-12700K
第13世代Core i7-13700K
第14世代Core i7-14700K
第14世代Core i9-14900K
メモリ 【第12世代向け】
16GB

【第13世代向け】
16GB
【第12世代向け】
16GB/32GB

【第13世代向け】
32GB
32GB/64GB
グラフィックス 【第12世代向け】
NVIDIA GeForce RTX 3060/
NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti

【第13世代向け】
NVIDIA GeForce RTX 4070/
NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti
【第12世代向け】
NVIDIA GeForce RTX 3070/
NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti/
NVIDIA GeForce RTX 3080

【第13世代向け】
NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti
NVIDIA GeForce RTX 4080
NVIDIA GeForce RTX 4090
冷却方式 空冷 水冷 水冷
大きさ(幅×奥行き×高さ) 約 165 × 396 × 448 mm 約204×470×467mm  約204×470×555mm
重量 約13.81 kg 約18.7 kg 約22.6 kg
レビュー OMEN 25L Desktop(インテル)実機レビュー
OMEN by HP 40L Desktop実機レビュー
本モデル

モデル名に付いている「45L」はボディの容積を表します。主な特徴は次のとおり。

  • ゲームを堪能できるよう設計されたハイパフォーマンスPC
  • 容積45Lの大型ボディで近未来的なデザインを採用
  • 第14世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルを選択可能
  • NVIDIA GeForce RTXシリーズ搭載モデルを選択可能
  • 水冷クーラー搭載モデルを選択できる
  • 効率的に排熱できるようチェンバーを採用
  • サイドパネルはシースルー構造を採用

ここでは、OMEN 45L Desktopの特徴、スペック等について詳しく解説したいと思います。

(*追記:以前、第12世代/第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルが用意されていましたが、現在は第14世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルに切り替わりました。本記事では、第13世代プロセッサ搭載モデルをお借りしてレビューしています)

【参考】OMEN 45L Desktop動画

OMEN 45L Desktopに関する動画をYouTubeにアップしています。

OMEN 40L Desktop実機レビュー

同じOMENシリーズで40Lサイズのボディを採用したOMEN 40L Desktopについて解説しています。詳しくはOMEN 40L Desktop実機レビューを参照してください

*ここに記載されているスペック・構成・価格は記事執筆時点のものです。最新情報については必ずHP Webサイトでご確認ください。レビュー機はメーカーの貸出機です。

【レビュー機のスペック】
■エクストリームモデル(第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデル)
インテルCore i9-13900K プロセッサ/Kingston FURY 64GB (16GB×4)メモリ/2TB M.2 SSD+2TB HDD/NVIDIA GeForce RTX 4090
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*当サイト向け特別クーポンが提供されています。個人向けPCが7%オフ/法人向けPCが4%オフになるクーポンが利用可能です。【プロモーション/提供:株式会社日本HP】

1)ゲームを快適に楽しめるハイスペックな構成

OMEN 45L Desktopは、ゲームを堪能できるよう設計されたデスクトップPC。主なスペックは次のとおり(下位モデルのOMEN 40L Desktopのスペックと比較してみました)。

モデル 【参考】
OMEN 40L Desktop GT21
OMEN 45L Desktop GT22
CPU 第12世代インテル Core i7-12700Kプロセッサ (最大 5.00GHz, インテルスマートキャッシュ 25MB, 12コア/20スレッド)
第13世代インテルCore i7-13700K プロセッサ (最大 5.40GHz, インテル®スマートキャッシュ 30MB, 16コア/24スレッド)
インテルCore i7-14700K プロセッサ(最大 5.60GHz, インテルスマートキャッシュ 33MB, 20コア/28スレッド)
インテルCore i9-14900K プロセッサ(最大 6.00GHz, インテルスマートキャッシュ 36MB, 24コア/32スレッド)
メモリ 【第12世代用】
HyperX 16GB (8GB×2) DDR4-3733MHz IntelR XMP対応 RGB (最大64GB)
HyperX 32GB (16GB×2) DDR4-3733MHz IntelR XMP対応 RGB (最大64GB)
【第13世代用】
Kingston FURY 32GB (16GB×2) DDR5-5200MHz XMP対応 RGB (最大128GB)
Kingston FURY 32GB (16GB×2) DDR5-5200MHz XMP対応 RGB (最大128GB)
Kingston FURY 64GB (16GB×4) DDR5-5200MHz XMP対応 RGB (最大128GB)
ストレージ 【第12世代用】
Western DigitalR WD_Black 1TB M.2 SSD (PCIe NVMe)
【第13世代用】
Western Digital WD_Black 2TB M.2 SSD (PCIe Gen 4x4 NVMe)
Western Digital WD_Black 1TB M.2 SSD (PCIe Gen 4x4 NVMe)+2TB HDD
Western Digital WD_Black 2TB M.2 SSD (PCIe Gen 4x4 NVMe) +2TB HDD
グラフィック 【第12世代用】
NNVIDIA GeForce RTX 3070 with LHR 8GB (GDDR6)
NVIDIAR GeForce RTX 3070 Ti 8GB (GDDR6X)
NVIDIA GeForce RTX 3080 with LHR 10GB (GDDR6X)
【第13世代用】
NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti 12GB (GDDR6X)
NVIDIA GeForce RTX 4080 16GB (GDDR6X)
NVIDIA GeForce RTX 4090 24GB (GDDR6X)
光学ドライブ - -
プロセッサ冷却方式 水冷クーラー 水冷クーラー
サイドパネル シースルー シースルー
メモリスロット 4スロット(DIMM) 4スロット(DIMM)
ドライブベイ 2.5インチ/3.5インチ兼用×2 、2.5インチ×2 2.5インチ/3.5インチ兼用×2 、2.5インチ×2
拡張スロット PCI Express Gen5 x16 × 1スロット (空0)、 PCI Express Gen3 x4 × 1スロット (空1)、 M.2 × 3スロット (空1) PCI Express Gen5 x16 × 1スロット (空0)、 PCI Express Gen3 x4 × 1スロット (空1)、 M.2 × 3スロット (空1)
電源 内蔵800W ATX電源、80PLUS Gold 【第12世代用】
内蔵800W ATX電源、80PLUS Gold
【第13世代/第14世代用】
内蔵1200W ATX電源、80PLUS Gold
サイズ 縦置き : 約204×470×467mm(幅×奥行き×高さ) 縦置き : 約204×470×555mm(幅×奥行き×高さ)
最小構成重量 約18.7 kg 約22.6 kg

上の画像の右がOMEN 45L、左がOMEN by HP 40L。OMEN 45Lの方がボディが高くなっています。

【参考】OMEN 40LとOMEN 45Lの比較動画

OMEN 40LとOMEN 45Lの比較に関する動画をYouTubeにアップしています。

CPU

CPUに第14世代インテル Core i7/i9搭載モデルを選択可能。プロセッサ冷却方式に水冷を採用しており、より効果的に冷却できる仕組みになっています。

CPU 【参考】第13世代インテルCore i7-13700K 第14世代インテルCore i7-14700K 【参考】第13世代インテルCore i9-13900K 第14世代インテルCore i9-14900K
コアの数 16
(Performance-cores:8)
(Efficient-cores:8)
20
(Performance-cores:8)
(Efficient-cores:12)
24
(Performance-cores:8)
(Efficient-cores:16)
24
(Performance-cores:8)
(Efficient-cores:16)
スレッドの数 24 28 32 32
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 5.40GHz 5.60GHz 5.80Hz 6.00Hz
キャッシュ 30MB 33MB 36MB 36MB
【第14世代インテルCoreプロセッサの特徴】

第14世代プロセッサでは特徴の異なる2種類のコア(Performance-coresとEfficient-cores)が搭載されています。

コア数を増やすことでマルチスレッド性能は向上しますが、消費電力が大きくなってしまいます。第14世代プロセッサでは、パフォーマンスが低めながら消費電力の小さいEfficient-coresとパフォーマンスが高いPerformance-coresを使い分けることにより、パフォーマンスを高めつつ消費電力を抑えることができるようになっています。

メモリ

メモリは32GB/64GB搭載モデルを選択可能。メモリスロットは4基搭載。レビュー機はそのうち4つが占有された状態で出荷されています。

レビュー機は64GBメモリ(16GB×4)を搭載。

ストレージ

ストレージはSSD+2TB HDDのハイブリッド構成になっています。SSDは、PCIe NVMe対応です。従来からあるHDDに比べて、圧倒的な速さを誇ります。

  価格 アクセス速度 耐衝撃性 静音性 重量
HDD
従来から使われていたストレージ。大容量化が進み、SSDと比べて安価で大容量のデータを保存できます。ただし、データ転送速度はSSDよりも遅いです。
SSD
HDDよりもデータ転送速度が圧倒的に速いため、全体的なパフォーマンス向上につながります。ただし、HDDと比べて高価なため、同じ価格だと少ない容量しか積めません。

ハイブリッド構成のすることで、高速アクセス可能なSSDと低コストで大容量データを保存できるHDDのいいとこ取りが可能です。

レビュー機は、2TB SSDと

2TB HDDを搭載。

ちなみにレビュー機を使い始めるタイミングでSSDの空き領域をチェックしたところ、1.78GBでした(構成等によって異なる可能性あるので参考程度にしてください)。

グラフィックス

高い描画処理能力を必要とするゲーミングPCシリーズのため、ハイエンドグラフィックスを搭載。

  • NVIDIA GeForce RTX 4080 16GB (GDDR6X)
  • NVIDIA GeForce RTX 4090 24GB (GDDR6X)

のいずれかを搭載したモデルを選べます。レビュー機にはRTX 4090を搭載。

【GTXとRTXの違い】

NVIDIA GeForceには、GTX/RTXシリーズが用意されていますが、OMEN 45L Desktopで選択できるのはRTXシリーズのみ。

GTXシリーズよりもRTXシリーズの方が性能は上ですが、価格も高くなります。大きな違いはRTXシリーズがリアルタイムレイトレーシング(Real Time Ray Tracing/RTX)に対応している点。

レイトレーシングとは、光の屈折などを計算してリアルな映像に仕上げるテクノロジーのこと。この技術により、リアルさが増します。ただし、この計算を行うには高い処理性能が必要で時間もかかります。そこでリアルタイムでこうした計算を行えるようにする技術がリアルタムレイトレーシングです。

上の画像は、RTXをオフにした状態とオンにした状態を比べています。オンにした方は、より緻密な描画が可能です。路上の光の反射の仕方が大きく違っていますね。

ただし、リアルタムレイトレーシングを活用するにはゲーム側が対応している必要あります。

2)パッケージ別のスペック

OMEN 45Lのパッケージ別のスペックは次のとおり。

【第12世代インテルCoreプロセッサ搭載モデル】
モデル名 ハイパフォーマンスモデルv2 エクストリームモデルv2
OS Windows 11 Pro
CPU インテル Core i7-12700K インテル Core i9-12900K 
メモリ HyperX 32GB (16GB×2) 
ストレージ Western Digital WD_Black 2TB M.2 SSD
グラフィックス NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti NVIDIA GeForce RTX 3090
【第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデル】
モデル名 ハイパフォーマンスモデル エクストリームモデル
OS Windows 11 Pro
CPU インテル Core i7-13700K インテル Core i9-13900K 
メモリ 32GB (16GB×2) 64GB (16GB×4)
ストレージ 1TB SSD+2TB HDD 2TB SSD+2TB HDD
グラフィックス NVIDIA GeForce RTX 4080 NVIDIA GeForce RTX 4090
【第14世代インテルCoreプロセッサ搭載モデル】
モデル名 ハイパフォーマンスモデル エクストリームモデル
OS Windows 11 Pro
CPU インテル Core i7-14700K インテル Core i9-14900K 
メモリ 32GB (16GB×2) 64GB (16GB×4)
ストレージ 1TB SSD+2TB HDD 2TB SSD+2TB HDD
グラフィックス NVIDIA GeForce RTX 4080 NVIDIA GeForce RTX 4090
希望販売価格(税込) 【快適パソコンライフ!】
594,000円~
【快適パソコンライフ!】
748,000円~

(*価格は2024/2/19点(税込))

第14世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルは販売されたばかりなので、希望販売価格での販売となっています。

3)デザイン・ボディをチェック

OMEN 45L Desktopはゲーミングマシンらしくブラックを基調としたデザインを採用。

前面部は光沢があり、結構周りの物が映り込みます。

ただし、使うときに映り込みが気になることはないと思います。デザイン的には光沢があった方が、未来的な感じがしていいですね。

前面部は、ファンが配置されている箇所は透明になっており、内部にある3つのファンを外から確認できます。

前面部上部のOMENロゴの上にある菱形のマークにLEDが配置されています。

前面部の3つのファンの周辺部にもLEDを配置。ゲーミングPCらしく、ちょっと趣の異なるデザインになっていますね。

LEDを光らせることで、ゲーミングPCらしい、怪しげな雰囲気を漂わせることができます。

「OMEN GAMING HUB」アプリケーションを使って、LEDカラーリングを変更できる仕様になっています。

サイドパネルには強化ガラスを採用。筐体内部を確認することができます。なお、サイドパネルには、電磁波を防止するためにEMコーティング加工が施されています。

筐体内部にもLEDが配置されているため、光らせることが可能。

非常に透明度の高いパネルのため、筐体内部をはっきりと確認することができます。

上部手前側にLEDランプが列状に配置されており、

筐体内部を上から照らしてくれます。強い光でなく、ボワッと浮かび上がるような明かりなのでは、ゲーミングの雰囲気にマッチしていると思います。

CPU部分の周囲、メモリモジュールも点灯します。

この構成ではNVIDIA GeForce RTX4090グラフィックスが搭載されていますが、グラフィックスボードの「GEFORCE RTX」のロゴも点灯します。

ロゴの横の菱形のマークも点灯します。

デザインに関しては結構尖っているので、好き嫌いが分かれそうですが、個人的にはエッジが効いてて好きですね。

4)パフォーマンスをチェック

OMEN 45L Desktopの第13世代インテルCore i9プロセッサ搭載モデルと、以前販売されていた第12世代インテルCore i7プロセッサ搭載モデルのパフォーマンスをチェックしてみました。それぞれのスペックは次のとおり。

レビュー機の構成 第12世代インテルCoreプロセッサ搭載モデル
ハイパフォーマンスプラス
【販売終了モデル】
第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデル
エクストリーム
CPU 第12世代インテル Core i7-12700Kプロセッサ 第13世代インテル Core i9-13900Kプロセッサ
メモリ HyperX 32GBメモリ(16GB×2) Kingston FURY 64GB (16GB×4)
ストレージ 2TB SSD 2TB SSD+2TB HDD
グラフィックス NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti NVIDIA GeForce RTX 4090

CPUの性能をチェックするCINEBENCHベンチマークのスコア。

CPU CINEBENCH R23のCPU(マルチコア)のスコア
インテルCore i9-13900K(レビュー機で計測) 29815pts
インテルCore i7-13700K 24437pts
インテルCore i7-12700K(レビュー機で計測) 20678pts
インテルCore i7-12700F 17561pts
インテルCore i5-13400 13712pts
AMD Ryen 5 5600X 9939pts
*実際に計測した中で最も高いスコアを掲載

負荷が軽めのゲーム「ドラゴンクエストX」のベンチマークソフトを実行してみました。スコアは次のとおり。

モデル 画質 解像度 スコア 評価
NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti 搭載モデル 最高品質 1920×1080 25177 すごく快適
NVIDIA GeForce RTX 4090 搭載モデル 最高品質 1920×1080 25305 すごく快適

負荷が中程度のゲーム「ファイナルファンタジー14 漆黒の反逆者」のベンチマークソフトの結果は次のとおり。

モデル 画質 解像度 スコア 評価
NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti 搭載モデル 最高品質 1920×1080 25614 非常に快適
NVIDIA GeForce RTX 4090 搭載モデル 最高品質 1920×1080 33432 非常に快適

重い負荷がかかるゲーム「ファイナルファンタジー15」のベンチマークソフトの結果は次のとおり。

モデル 画質 解像度 スコア 評価
NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti 搭載モデル 高品質
1920×1080 16044 非常に快適
NVIDIA GeForce RTX 4090 搭載モデル 高品質
1920×1080 21580 非常に快適

NVIDIA GeForce RTXグラフィックスを搭載しているハイエンドゲーミングマシンだけあって、重い負荷のかかるゲームも快適に楽しめるという結果が出ています。

描画処理能力を計測するベンチマーク3Dmarkの「Fire Strike」のスコアは次のとおり。

グラフィックス Fire Strikeのスコア
NVIDIA GeForce RTX 4090(レビュー機で計測) 44112
NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti 42773
NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti(レビュー機で計測) 34334
NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti 30225
NVIDIA GeForce RTX 3070 27594
NVIDIA GeForce RTX 3060Ti 25533
NVIDIA GeForce RTX 3060 20163
NVIDIA GeForce GTX1650 SUPER 11254
*実際に計測した中で最も高いスコアを掲載しています

5)水冷システムを採用/効率的なエアフローを確保

OMEN 45L Desktopは、ハイエンドゲーミングPC。高い負荷がかかると熱が発生するため、この熱を適切に排出しないとパフォーマンス低下につながる恐れがあります。そこでOMEN 45L Desktopでは水冷システムを採用。さらに効率的なエアフローを確保しています。

前面部から冷たい空気を吸気し、上面部および背面部から熱を排出する仕組みです。排出する部分が広く取られているのがわかります。システムファンは最大4個搭載。

OMEN 45Lの大きな特徴として、本体上部に「OMEN Cryo チェンバー(オーメンクライオチェンバー)」が配置されている点が挙げられます。

ボディに空洞が配置されており、それより上部に「OMEN Cryo チェンバー」が搭載されています。「OMEN Cryo チェンバー」を本体の上部に独立した状態で配置することにより、CPU・グラフィックス・電源ユニットなどから発生する熱で温められた空気でラジエータを冷やすのではなく、外部から直接取り込んだ新鮮な空気で効率的に冷却することができるわけです。

HPのリリース情報には、「「OMEN Cryo チェンバー」を搭載しない同構成のモデルと比較してフルロード時のCPU温度は6℃低く抑えられます」と記載されています。

上面部全体が通気孔になっています。

下向きの部分も通気孔になっているのがわかります。「OMEN Cryo チェンバー」には、最大360mmまでの一体型水冷クーラー、最大58mmまでの厚みのラジエターが搭載可能です。

また水冷システムを採用。一般的に空冷システムよりも水冷システムの方が排熱性に優れているため、熱による性能低下を最小限に抑えられます。ゲームを快適に楽しむことを第一に考えるのであれば水冷システムの方がオススメです。またファンの回転数を下げることで、ファンの風切り音を低下させることもできます。

CPU部分から延びたチューブが、前述した本体上部の「OMEN Cryo チェンバー」に伸びているのがわかります。

冷却システムの開発・製造で市場をリードしているCooler Masterのシステムを導入しています。

前面部下部には、大型ファンを縦に3つ配置。3つのファンを搭載しているので、より多くの空気を取り込むことができ、排熱効果を高めることができます。

前面部には強化ガラスが採用されており、空気を取り込めないため、前面部の脇の部分がくり抜いてあり、そこから吸気する仕組みになっています。

筐体内部から前面部の3つファンを見るとこんな感じ。

3つあるファンのうち、上のファンがCPU/メモリ、真ん中のファンがグラフィックスに、下のファンが電源ユニットに直接冷気を送り込むよう設計されているのがわかります。

底面部が通気孔になっており、ここからも空気を取り入むことができます。

接地する部分は少し高さが出るよう設計されており、

空気を取り込みやすくなっています。

同梱されている「OMEN GAMING HUB」アプリケーションで多彩なカスタマイズ作業を行ったり、システム状況をチェックしたりできます。

「パフォーマンスコントロール」ツールでは、電源モード/温度コントロールの設定が可能。ファンの回転速度を設定することもできます。一番下には、システム温度が表示されます。CPU温度、GPU温度、CPU使用率が示され、マシンの状態を確認できます。

「システムモニター」ツールでは、OMENの状態を動的に確認できます。

6)非常に大きなボディを採用

OMEN 45Lは、非常に大きなボディを採用しているため、存在感が半端ないです。

前述したようにボディ上部に「OMEN Cryo チェンバー」を配置しているため、他のデスクトップPCに比べて、高さがあります。

大きさは約204×470×555mm(幅×奥行き×高さ)。OMEN 40Lが約204×470×467mm(幅×奥行き×高さ)ですから、幅と奥行きは同じながら、高さでは88m、OMEN 45Lの方が高くなっています。わずか9cmほどの違いですが、断然OMEN 45Lの方が大きく感じますね。やっぱり高さがあると大きさを感じやすいと思います。

B5サイズのノートと比べたところ。

幅は手を思いっきり広げたぐらいのサイズです。

本体重量は約22.6kg。マジで重いです。移動するのも一苦労です。下手に倒したりすると、サイドクリアパネルに傷がついてしまうかもしれないので慎重に扱う必要があります。

ちなみ、本体を移動する際には、空洞部分に手を入れてチェンバー部分をハンドルとして利用できます。本体がすごく重く、高さもあるため、本体下部を持って移動させるのはすごく大変。チェンバー部分をハンドルとして使うと、姿勢が楽なので、本体下部を持つ場合に比べてかなり楽です。

27インチ液晶モニタに接続したところ。比べてみると、ボディの大きさがわかります。

7)各パーツをチェック

OMEN 40L Desktopの各パーツをチェックします。

前面部

前面部のデザインは、ゲーミングPCらしさ満載です。

前面部上部にはOMENのロゴと菱形のマークを配置。菱形のマークにはLEDが配置されており、光らせることができます。

下部にファンを縦方向に3つ配置。それぞれのファンの周囲にもLEDが配置されています。

右側面部

右側面部には何も配置されていません。

中央にOMENのロゴが印字されています。

左側面部

左側面部。シースルーのサイドパネルを採用。筐体内部を確認できます。

左下に「45L」と記載されています。ちなみにこの45Lとは、ボディの容量を指しています。

筐体内部にもLEDが配置されているため、内部を照らし出すことができます。パネルの透過率が高いので、内部がくっきり浮かび上がります。すごく綺麗でゲームの世界に浸ることができます。

上面部

上面部の手前側に端子類が配置されています。

  • 電源ボタン
  • USB 2.0 Type-A ×2
  • SuperSpeed USB Type-A 5Gbps ×2(うち1ポートは電源オフUSBチャージ機能対応)
  • ヘッドフォン/マイクコンボ ×1
  • マイクジャック ×1

が利用可能です。

上面部の前方に端子類が配置されているので、デバイスの抜き差しがしやすいと思います。

背面部だけではなく、この位置にUSB端子類があると便利ですね。

ちなみにOMEN 40Lでは、端子類の前に窪みが配置されており、小物を置いておくことができますが、OMEN 45Lでは窪みは設定されていません(上の画像はOMEN 40L)。

上面部後方は通気孔になっています。ここから排熱する仕組みになっています。

背面部

背面部について見ていきましょう。

一番上の部分は、前述したように「OMEN Cryo チェンバー」が配置されています。

その下の左に端子類、右にファンを配置。

音声端子に加えて、USB 2.0 Type-A ×2、Superspeed USB Type-A 5Gbps ×2、Superspeed USB Type-A 10Gbps ×2、 Superspeed USB Type-C 5Gbps ×1、Superspeed USB Type-C 10Gbps ×1 、LAN端子が配置されています。

【背面部に搭載されているUSB端子の種類と数】
背面部に搭載されているUSB端子 最大転送速度 第12世代インテルCor
eプロセッサ搭載モデル
第13世代インテルCor
eプロセッサ搭載モデル
USB 2.0 Type-A 0.48 Gbps 2個 2個
Superspeed USB Type-A 5 Gbps 1個 2個
Superspeed USB Type-A 10 Gbps 1個 2個
SuperSpeed USB Type-C 5 Gbps 1個 1個
SuperSpeed USB Type-C 10 Gbps 1個 1個
合計 - 6個 8個

第12世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルと比べて、第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルではUSB Type-Aが2個増えています。USB端子の数が多ければ多いほど使い勝手がいいので、こうした機能拡張はうれしいですね。

中段には、拡張カードを配置。利用できる映像出力端子は次のとおり。

グラフィックス 映像出力端子
NVIDIA GeForce RTX 4080 HDMI2.1 ×1
DisplayPort1.4a ×3
NVIDIA GeForce RTX 4090 HDMI2.1 ×1
DisplayPort1.4a ×3

レビュー機にはNVIDIA GeForce RTX 4090を搭載しているため、HDMI2.1 ×1、DisplayPort1.4a ×3が配置されています。

一番下には電源端子が配置されています。

電源ケーブルとHDMIケーブルを接続するとこんな感じ。

底面部

底面部には、前述したように通気孔を配置。

前後に通気孔が配置されていますが、

後ろの部分には、ホコリ対策としてメッシュ状のフィルタが貼り付けられています。

マグネットで貼り付けられており、上の画像のように簡単に取り外すことができます。

8)筐体内部をチェック

OMEN 45L Desktopの筐体内部をチェックします。

OMEN 45L Desktopでは、左側面部/右側面部/前面部/上面部をツールレスで簡単に取り外すことが可能。特に側面部は、上部にあるボタンを押すだけで簡単にパネルを外せるため、容易にメンテナンス/カスタマイズ作業ができるよう設計されています。

左側面部の取り外し

左側面部の上部にあるボタン「INTERNAL ACCESS」ボタンを押します。

ボタンを押すと、「カチッ」という留め具が外れた音がして、パネルの上部が外れます。上の画像の位置で止まるため、手で支えなくても大丈夫。ガラスにキズが付いたりするリスクを減らせます。

この状態でパネルを手で軽く上に持ちあげると、取り外すことができます。力は不要です。なお、装着するのも簡単。下部の留め具部にパネルを合わせて、そのまま閉じればパネルをはめることができます。

筐体内部の上部にマザーボードを配置。

左上にCPU、その右にメモリー、下部にグラフィックボードが配置されています。

CPU部分にはホースが付けられており、前述したように上部に繋がれています。背面部にファンが配置されており、ここから排熱できます。

メモリ。メモリスロットは全部で4基搭載されています。レビュー機は、4つ全部にメモリが刺さっている状態です。

CPUの下にM.2 SSDスロットを配置。レビュー機は、空きスロットの状態になっているため、増設可能です。 (*標準で搭載されているSSDは、グラフィックボードの奥に配置されており、グラフィックボードを外さないとアクセスできないようです)

レビュー機にはNVIDIA GeForce RTX 4090グラフィックスを搭載。

参考ですが、こちらはNVIDIA GeForce RTX 3080 Tiグラフィックス搭載モデル(以前お借りしたOMEN 45L 第12世代インテルCore i7-12700K搭載モデル)。

GeForce RTX 4090グラフィックスの方全長が長くなっていますね。

グラフィックボードはしっかりと固定されているため、多少の振動を加えても外れてしまうことはないと思います。

右側面部の取り外し

右側面部も簡単に取り外せます。取り外すには、上部にある「INTERNAL ACCESS」ボタンを押します。

左側面部のときと同様に、右側面部パネルの上部が外れます。このまま倒れてしまうことはないので、手で支えていなくてもOK。

パネルを手で上に持ちあげると外すことができます。

こちらサイドは、あまり奥行きがないですね。左上にLEDコントローラ、左下に2.5インチ/3.5インチ兼用ベイ×2、右下に電源ユニットが配置されています。

左下に2.5インチ/3.5インチ兼用ベイは縦に2つ配置されています。レビュー機には、下段にHDDが装備されています。

ベイ内のトレイは、指で両端を内側に押せば、簡単に取り出すことができます。

トレイを取り出したところ。

電源ユニット。COOLER MASTER製の1200W ATX電源、80PLUS Goldを搭載しています。

前面部の取り外し

前面部も簡単に取り外せます。前面部の左右のすぐ後ろに配置されている2つのボタン(上の画像の赤丸内)を同時に押すと、前面部の上の留め具が外れます。

側面部のように、途中で支えられることはないので、そのまま倒れてしまわないよう注意する必要があります。手で支えるようにしてください。

前面部のカバーを取り外したところ。

一番上の菱形のマーク部分は本体に装着されており、取り外すことはできません。

ファンからから吸気する仕組みになっているため、ホコリなどが筐体内部に入らないよう、ファンの部分にはフィルターが設けられているのがわかります。

上部にある留め具を外せば、このフィルター部分も外せます。

取り外すのに力はいりません。

フィルター部分。

前面部カバーとフィルターを取り外したところ。

3つのファンが姿を現しました。

上面部の取り外し

上面部も取り外せます。

背面部側にある取っ手を持ちあげるだけでOK。

簡単に取り外すことが可能。

上面部には、残り対策のメッシュフィルター等は配置されてないみたいです。

温められた空気がここから排出される仕組みです。

以上、OMEN 45L Desktopの筐体内部について見てきました。ツールレスで簡単に筐体内部にアクセスできるので、メンテナンス/カスタマイズ作業がしやすいと思います。

9)同梱物をチェック

OMEN 45L Desktopの同梱物をチェックします。

電源ケーブル。

結構太めです。

コンセントは3ピンタイプを採用。3ピン-2ピン変換アダプタは同梱されていません。したがって、自分で3ピンタイプのコンセントを用意するか、3ピン-2ピン変換アダプタを用意する必要があります。

今回のレビューでは、自分で変換アダプタを用意しました。

セットアップ手順や各部名称などが示さたペーパーも同梱されています。

各部名称など、最小限の情報だけが網羅されています。

まとめ

以上、OMEN 45L Desktopについて見てきました。主な特徴をまとめると次のとおり。

OMEN 45L Desktopの特徴
  • ゲームを堪能できるよう設計されたハイパフォーマンスPC
  • 容積45Lの大型ボディ
  • 近未来的なデザインを採用
  • 第14世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルを選択可能
  • NVIDIA GeForce RTXシリーズ搭載モデルを選択可能
  • 水冷クーラー搭載モデルを選択できる
  • サイドパネルはシースルー構造を採用
  • 独立したチェンバーを搭載しており、効果的に排熱できる

圧倒的パフォーマンスを発揮できる仕様になっています。妥協のない性能でゲームを存分に楽しみたい人におすすめ。

価格は高めですが、せっかくゲーミングマシンを購入するのなら、 性能が高いだけでなく、ゲーミングPCらしいデザインで見た目にもこだわりたい、 ゲームの世界に没頭できる世界観を実現したい、メンテナンス/カスタマイズ性も重視したい、 という人にオススメです。

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(更新日:2023年5月2日)