HP昭島工場を見学してきました!
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日本HPの唯一の生産拠点である昭島工場の見学会に参加してきたので詳しくレビューしたいと思います(2013年9月に訪問しました。ここに記載されている内容は、訪問時の情報に基づいています。昭島工場は2016年6月に東京都日野市の日本HP 東京ファクトリー&ロジスティックスパークに移転しました)。
住所は東京都昭島市拝島町3827-7。昭島駅から歩いて15分ほどのところにあります。
生産しているPCは、ビジネスデスクトップPC、パーソナルワークステーション、コンシューマデスクトップ、オールインワンPC、ビジネスノートブック、コンシューマーノートブックなど。多様な製品を生産しています。
HPでは、受注後5日で納入する体制を構築していますが、そのプロセスは上のスライドのとおり。このプロセスを実現するため、工場では2シフト体制となっています。8:30~17:30と21:00~6:00のシフトとなっており、繁忙期にはシフトの間の時間を使って残業することが可能。最大24時間体制で生産できます。
昭島工場での 生産工程は大きく分けて
1.アッセンブリー(組み立て)
2.プリテスト(初期動作試験)
3.ランイン(連続動作試験)
4.ソフトウェアインストール
5.梱包
6.抜き取り検査
に分かれます。
まずはアッセンブリー工程。
パーツをピンク色の発泡スチロールの上に置き、バーコードを使って、必要なパーツがすべて揃っているか、確認します。ライン上では1台1台仕様の異なる製品を生産するため、間違いが起こらないようペーパーレスで管理されています。
バーコードによるチェックを受けた後、担当者の方がパーツを組み立てていきます。
このときは5人の方がラインで作業されていました。作業が終わったパーツは、手動で横に動かしていきます。車の工場では自動でラインが動いていきますが、PCの製造の場合、自動でラインを動かすのは非効率になるとのこと。
ラインの端には責任者が最終チェックを行います。
この部分のラインの全長は約6m。これだけ短いラインでスピーディに生産できる体制を整えています。昭島工場には、このラインが全部で6本存在し、それぞれのラインで1日に最大1000台のPCを生産することができます。これは、およそ1分に1台のPCを組み立てることができる計算です。
組み立てが終わったPCは初期動作試験に回されます。
ハードウェアの構成がオーダーと一致しているかどうか、 機能検査が行われます。
次は連続動作試験とソフトウェアインストールの工程。
高負荷テストなどの動作試験が行われた後、サーバを介してソフトウェアのインストールが実施されます。これだけ大量のPCがテストを受けている様子は圧巻です。
これでPCの製造は完了。次に梱包して出荷します。
梱包ライン。結構な人が張り付いています。
パッケージ化され出荷を待つ状態のパソコン。
おもしろいのは、梱包品の土台となるパレット。普通は木製であることが多いのですが、日本HPでは段ボール製を使用。ちょっとやわそうに見えますが、十分な強度を確保。さらに100%のリサイクルを実現しています。
フロアの中央にエレベータが設置されており、梱包の済んだPCは、ここから1階に降ろされ、出荷されます。
生産されたPCを対象に、一定の割合で抜き取り検査が実施されます。
この検査工程では、ユーザーの使用環境に近い状態で検査を実施します。プリンタ/外付けデバイスに接続したり、荷重テストを実施したりします。
梱包箱からすごく丁寧にPCを取り出し、検査を実施しているのが印象的でした。
工場内はすごく整頓されていていました。わずか6mのラインで異なる種類のPCがスピーディに組み立てられていくのを見るのは、なかなか興味深かったです。
あと徹底的なテスト/検証が行われているのも印象的でした。これだけテストされていれば、安心してHPのPCを購入することができると思います。
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